頭脳流出は、質の高い学術関連労働者や技術関連労働者が、地理的、経済的、研究するうえでの環境的な条件がよりよい場所へ流れることにより失われることと説明することができる。これは世界中で起こっている現象であるが、主に、高等教育を受けた質の高い人材が、いわゆる発展途上国から先進国へ飛び立っていくというのが、最も適切な表現だろう。
エチオピアにおける頭脳流出は、貴重な人材の減少という数字の問題のみにとどまらず、国内の専門分野の衰退という点においても、危機的な状況である。現在、信頼できる統計データはないものの、医療、土木・電気工学、コンピュータ分野の専門家、質の高い大学教授の相当な割合が、海外に流出していることは間違いない。
