【ニュース・イギリス】UKRI、博士課程学生に課程を修了するためにプロジェクトの調整を勧める

 
 2020年11月11日、UK リサーチ・イノベーション(UKRI)は、資金提供を受けているすべての学生に対し、資金提供期間内に博士課程を修了
するためにプロジェクトの調整を行うことについて、指導教員と相談するよう強く勧めていると発表した。

 
 当該動きはUKRIが、コロナ禍と博士課程学生に関する報告書とそれに対する政策文書を発表したことから生じている。UKRIは、プロジェクトや
指導計画の調整が最も困難と思われる博士課程学生の支援のための追加資金として1,900万ポンドを使えるようにする。

 
 当該資金は、特に最近研究の最後の年(資金提供の最終日が2021年9月30日かそれ以前)に入り、かつ継続的な支援を必要とする学生を支援
することを目的としている。継続的な支援を必要とする学生には、障害を持つ学生、長期間病気の学生、自閉症や発達障害などのニューロダイバー
ジェントの学生、介護に責任を持つ学生が含まれる。

 
 UKRIは、研究機関に資金提供期間内に修了できるように、プロジェクトの調整ができない学生たちを優先するように依頼をしている。
傘下の7つの研究会議のいずれから資金提供を受けている者も含め、資金提供を受けている学生に、現在、プロジェクトのどの段階にいて、
どのような変更を行う必要があるのかを指導教員と相談することを勧めている。

 
 当該発表は、資金取得者がすでに延長を確認している、または健康上の理由で休学している学生には影響はない。また、UKRIは、支援している学生
のレビュー結果を発表している。このレビューは学生、資金取得者及び大学経営陣からの回答によるものであり、内容は以下のとおりとなっている。

  • 3月に発表された最終年の学生に対する支援は、当該資金提供の指針に沿って申請されている。92%の最終学年の学生は延長を申し出て、その平均延長期間は4.6ヶ月であった。
  • 一部の学生は、すでに指導教員と資金提供期間内に修了するためにはどのようにプロジェクトや指導計画の調整をするかについて相談している。UKRIは現在すべての博士課程の学生と指導教員に同様の措置を講ずるように強く促している。
  • プロジェクトの調整が最も困難と思われる学生は、調整等が十分に検討されるとすぐに、優先的に使われる追加の資金が与えられる。
    その条件は以下のとおりである。
  •  
    > レビューの時が修了予定2年前で資金提供の最終年に入っている学生
    > 継続的な支援が必要とされる学生(例えば、障害を持つ学生、長期間病気の学生、自閉症や発達障害などのニューロダイバー
     ジェントの学生、介護に責任を持つ学生)

 
UKRIは、延長申請の過程や財政支援についての学生からのフィードバックも慎重に検討している。
 


UK リサーチ・イノベーション(UKRI)Doctoral students advised to adjust projects for COVID-19

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