6月28日、Jo Johnson大学・科学大臣(Minister of State for Universities and Science)が、EU国民投票後の高等教育・研究に関して、声明を出した。
概要:
〇英国は世界トップの大学と研究者を有しており、その成功には諸外国からの学生や研究者が非常に大きな役割を果たしている。
〇先週、首相が発表した通り、政府は、高等教育・研究に関する法案を含む、重要法案の立法化を進める。
〇国民投票の結果が、高等教育・研究にどのような影響を与えるのか、課題があることは理解しているが、その多くは、英国とEUの将来の関係に係る幅広い議論の一部として検討される必要があり、我々はそのための議論を進めていく。英国はEUの一員であり、引き続き我々の義務を果たし、関係予算を受け取る。
<英国在住のEU国民と学生奨学金>
現行の規定で、学生ローン・カンパニー(SLC:Student Loans Company)から奨学金や補助金を受ける資格のあるEU諸国出身の学生は、現在登録している課程、あるいは来年から始まる課程を終えるまで、引き続き奨学金等を受け取ることができる。本日立ち上げた修士課程奨学金は、EU諸国出身の学生も受領資格があり、課程修了時まで受け取ることができる。在住規則を含む資格基準等、より詳細な情報は、SLCが提供している。
将来のEUとのファンディング協定は、メンバーシップに関する協議の一部として議論されるが、今後、できることから情報提供していく。
<EU諸国出身の学生・職員のステータス>
首相が発表したとおり、EU在住の英国市民、英国在住の欧州市民のステータスは、EU国民投票を受けてすぐに変わることはない。これは、大学で学んだり働いたりしている者も同じである。
すでに英国にいる学生、訪問者、企業関係者、あるいはこれから来ようとする者のビザ政策もすぐに変わるものではない。
<エラスムス計画(EU内における大学レベルでの人物交流促進計画)>
投票結果は、エラスムス計画の受益者であるEU諸国で学んでいる学生、あるいは2017年の申請予定者には影響しない。
より広く、すでにEU諸国で学んでいる英国の学生、来年度から始めようとしている学生は、現在の協定により継続しうる。
<ホライズン2020(研究助成金)>
投票結果は、ホライズン2020の申請や参加にすぐに影響するものではない。英国の参加者は、通常どおりプログラムに申請し続けることができる。
欧州の研究助成金への英国の将来の参画について、今後議論すべき課題である。政府としては、英国が引き続き、欧州との研究や国際的な研究において主導的役割を担えるようにしていく。
Jo Johnson大臣発言:
“EUと留学生が英国の世界トップレベルの大学に重要な役割を果たしており、欧州の隣人は我々の最も緊密な研究パートナーである。そのパートナーとの間で非常に大きな議論が行われることになるが、その声が完全に受け入れられ、引き続き関係を強めていけるよう、関係部門とともに働きかけていく。”
GOV.UK:Statement on higher education and research following the EU referendum