【ニュース・イギリス】EU離脱後、英国の大学もEUの研究資金にアクセスできる可能性

 
2018年1月17日、BBC Newsは、Imperial College Londonがフランスのトップの研究機関と提携を開始し、英国のEU離脱後もEUの研究資金へのアクセスを可能としたことを以下のように伝えた。
 
BBCによれば、同大学はフランスの最大の政府系研究機関であるフランス国立科学研究センター(CNRS:Centre national de la recherche scientifique)と共同で、ロンドンに数学の研究室を設立した。これにより、同大学の研究者及び英国の研究機関の研究者でこの新しい研究室「Unite Mixte Internationale(UMI) Abraham de Moivre」で研究している者は、英国のEU離脱後も、ファンディングについてフランスの研究者と同じ資格を持つことになる。
 
Imperial College Londonの広報担当者は、「全てのUMIのメンバーは、その国籍が何であれ、資金、リソース、また最も重要なこととして共同連携の機会について平等にアクセスしうるだろう。」と話した。
 
フランス政府が英国においてこうした研究ユニットに共同出資するのは初めてとなる。フランスから見れば、この新たなロンドンのセンターはフランスにある研究室と同等の位置づけになる。
 
英仏合同での数学研究室の設置は2016年6月の(英国のEU離脱を問う)国民投票以前に計画されたが、同研究室は英国のEU離脱を超えて広がる協力や資金共有の試みの良い事例をもたらすだろう。
 
Abraham de Moivreという18世紀のロンドンで研究をしたフランスの数学者の名前にちなみ、この研究室は“世界最高の数学者の幾人かを集結させる”という狙いを持っている。
 
同大学の担当者は、この研究室での研究が“数論、数学的解析、生物数学とファイナンス数学”の知見を前進させるだろうとした。
 
BBC News:UK university could access European funds post-Brexit

地域 西欧
イギリス、フランス
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価
大学・研究機関の基本的役割 研究
国際交流 研究者交流
人材育成 研究人材の多様性
レポート 海外センター