【ニュース・イギリス】高等教育機関の学生の満足度発表

2016年8月8日、イングランド高等教育財政会議(HEFCE: Higher Education Funding Council for England)が2016年の全国学生満足度調査(NSS:National Student Survey)結果を発表し、英国の高等教育機関(大学、継続教育カレッジ、その他の高等教育提供機関)で学んでいる学生の86%がその課程に満足しているという高い満足度が明らかになった。

 

7%が満足でも不満足でもなく、7%が不満と回答。

 

回答率は72%で、2年前の調査より若干高く、312,000人の回答が集まった。調査に参加したのは、155大学、190の継続教育カレッジ、13のその他機関の学生で、今年度はその他機関の参加数が増加した。

 

評価やフィードバックに関する満足度がわずかに上昇し、満足、おおむね満足との回答が2015年の73%から74%となった。

 

質問内容 2015NSSにおける満足度 2016NSSにおける満足度
1-4 自身の学部コース 87% 87%
5-9 評価とフィードバック 73% 74%
10-12 学術的支援 82% 82%
13-15 組織と運営 79% 79%
16-18 学習資料 85% 86%
19-21 自己啓発 83% 82%
22 総合的な満足度 86% 86%

※満足度の%は、(満足しているかとの問いに対し)「強く同意する」と「ほぼ同意する」という回答の合計

 

本調査は、英国の助成機関の委託を受け、Ipsos MORIが実施。これまでは任意調査であったが、2017年度からは義務化されるとともに、調査フォーマットも変更予定。
HEFCE:Student satisfaction remains high across universities, colleges and alternative providers in the UK

 

○調査結果詳細
HEFCE:National Student Survey results 2016

 

 

他機関の反応

 

○ラッセルグループ(Russell Group)
ラッセルグループ大学の学生の総合的な満足度が平均以上であったという結果は大変意義深い。我々は、学生がよりよい学生生活を送れるよう教育や設備、学生サービスの改善に引き続き投資していく。一方で、このようなデータだけでは限界があるので、学生には、オンラインでの情報収集や、オープンキャンパスへの参加、キャリアアドバイザーへの相談などを通じ、自分にあったコースを見つけてほしい。

 

Russell Group:National Student Survey 2016

 

○英国大学協会(UUK:Universities UK)
英国大学協会の副協会長のAlistair Jarvis氏は“学生の満足度が記録的な高いレベルを維持していることは喜ばしい。近年大学は、教育への投資を増やし、学生からのフィードバックに耳を傾け、学生により質の高い高等教育経験をさせるべく、向上に努めてきた。英国の大学の教育の質は国際的な高い評価に値するものであり、更なる質向上のため大学は歩み続けていく。”と述べた。

 

Universities UK:Latest student survey shows high level of satisfaction

地域 西欧
イギリス
取組レベル 政府レベルでの取組、大学等研究機関レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価
大学・研究機関の基本的役割 教育
統計、データ 統計・データ