2020年10月22日、高等教育政策研究所(HEPI)は、今後15年間の英国の高等教育の場における将来的な需要に着目した新たな報告書
“Demand for Higher Education to 2035”を発表した。
報告書では、人口構成と高等教育参加率の変化の影響を調査している。イングランドについては、以下のとおり示唆している。
- もし、高等教育への参加の増加を考慮しないのであれば、18歳人口の増加により、2035年までにフルタイムの高等教育の場で
40,000人の需要増となる。 - もし、高等教育への参加も過去10年間の平均と同じ割合で今後15年間増えれば、2035年までにフルタイムの高等教育の場で3
58,000人の需要増となる。 - 人口構成の変化と高等教育への参加パターン両方の原因により、最も大きな需要増はロンドンと南東部で見られる。予測では需要の
40%はロンドンと南東部である。
スコットランドについては、以下のとおり示唆している。
- もし、高等教育への参加の増加を考慮しないのであれば、18歳人口の減少により、2035年までフルタイムの高等教育の場で
18,000人の需要減となる。 - もし、高等教育への参加も過去5年間の平均と同じ割合で今後15年間推移すれば、2035年までにフルタイムの高等教育の場への需要
は皆無に近いところまで縮小する。 - 18歳人口の減少により、学生数の増加なく高等教育への参加増に対応できる。
北アイルランドの需要の変化は、方法論的な違いから予測は算出されていないが、人口構成と高等教育への参加に係る変化の類似性
から、イングランドよりスコットランドに近いと予測されている。なお、ウェールズについては同等のデータは得られていない。