【ニュース・イギリス】高等教育の質の評価方法の改訂

2016年3月18日、イングランド高等教育財政会議(HEFCE: Higher Education Funding Council for England)は、英国の高等教育の質の評価方法の改訂実施モデル(※revised operating model for Quality Assessment)を発表した。これは2014年10月に、北アイルランド高等教育財政会議(DELNI)、イングランド高等教育財政会議(HEFCE)、ウェールズ高等教育財政会議(HEFCW)が、財政支援機関の法的責任の一つとして始めた高等教育の質の評価の見直しが次の段階に入ったことを示すもので、2016~17年度からイングランドで試験的に実施される。

 

質の評価方法の改訂実施モデルは、各大学が有するリスクやミッション、学生組織の構成などに基づき、それぞれの機関に最適なものになるよう設計するもので、学生の利益や部局評価という点でリスクがある機関を規制できるようになる。

 

改訂実施モデルの主な要素は次の3点:

 

•基本的な規制要求として、高等教育への参入の入り口を一つにし、新規参入者に対しては、より近密に監視する期間を設ける。
•各機関の抱えるリスクと状況に応じた評価となるよう調整することで、間違った方向に進んでいる場合には早急により適切な介入ができるようにする。
•国境を越えた教育の質の保証を含め、英国高等教育の国際評価を保護する。

 

質の評価に当たっては、学生も重要な役割を負うこと、改訂の実施に当たっては客観性が重要な要素であり、独立したピアレビューが実施モデルに取り入れられることが必要であることなどから、2017~18年の実施に先立ち、2016~17年にかけて関係部署、学生と協力して、この新しい評価方法の改良を行うこととしている。

 

Higher Education Funding Council for England:Revised approach to quality assessment in higher education

 

Revised operating model for quality assessment[PDF:628KB]

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