【ニュース・イギリス】英国大学協会(UUK)役員会が、£6,000の学費上限値下げ案に強い懸念

2015年2月2日、英国大学協会(UUK:Universities UK)役員会は、£6,000の学費上限値下げ案についての強い懸念を表明した公式文書をタイムズ紙で発表した。
学費上限が£9,000となっている現在、学費の高騰化についての批判や学生の抗議が続いており、来年の総選挙を控えて労働党の「£6,000学費上限値下げ」案が浮上している。同文書はこうした状況を踏まえたものであり、UUKは以下のように学費値下げについて強く反発している。
「政府による学生の生活費支援が、真に経済的に恵まれない学生を支援することになるのであって、学費値下げは経済的に恵まれない学生の支援にはつながらない。また、政府の高等教育に対する助成金増額案が保証されないまま学費だけ値下げすることは、結局のところ大学の教育・研究の質低下に結びつくだけである。また、学生定員廃止ではなく、定員減によりコストを削減しようという案についても、非常に遺憾である。学生定員の削減は、若者や教育を受けようとしている社会人からその機会を奪うことにしかならず、更に経済成長を阻害する一因でしかない。イングランドの高等教育システムを改変するにあたっては、学生が費用を払うだけの価値があると満足できる教育・研究レベルを保てることを確実にした上で行わねばならない。」

なお、タイムズ紙公開文書の全文は、以下の「URL2」から閲覧可能。

URL1: http://www.universitiesuk.ac.uk/highereducation/Pages/UUKboardFeesLetter.aspx#.VM-XNWdyYdU
URL2: http://www.universitiesuk.ac.uk/highereducation/Pages/LettertotheTimeshighlightingconcernswith%C2%A36,000tuitionfeesproposal.aspx#.VM-mSmdyYdU

地域 西欧
イギリス
取組レベル 政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価