【ニュース・イギリス】英国の高等教育に出願する18歳の割合が上昇

 
2018年2月5日、大学入試機関(UCAS:Universities and Colleges Admissions Service)は、1月15日に締め切られた2018年度の英国大学(学部)出願状況を発表した。
 
主なポイント:

  • イングランド出身の18歳の出願率数は前年より0.4%上昇し37.4%という記録的高さとなった。ウェールズでの18歳の出願率も0.3%上昇して32%となり、一方北アイルランドは47.5%のまま安定している。スコットランドではその率は0.2%の減少で32.5%となっている。しかし、スコットランドでは、出願のおよそ3分の1がUCASを通されないものであるため、これは高等教育への進学の全体像のごく一部しか示していない。これらのパターンは、英国中で全体として18歳の者がこれまでよりも一層、2017年よりも1%多く、1月15日の締め切りまでに高等教育へ志願するようになったということを意味している。
  • 1月15日までに、2017年と比べて高等教育へ志願した人々の合計数は0.9%減少しており、559,000人となった。この数字は、英国の18歳人口が2.5%減少したこと、19歳及び25歳以上の年代からの需要の低下を反映したものである。
  • EU圏からの志願者は3.4%増加して43,510人になり、他国からの志願者は11%増えて58,450人となり、これまでで最高の数字となった。
  • 今年、でのすべての年齢層で、イングランドの看護科への志願者は、全年代で13%減少した。
  • イングランドでは、18歳の男女が共に従来よりも大学に志願をするようになっている。しかし、2018年の男女間の志願率の差は英国全体で大きいままであり、若い女性は若い男性よりも大学へ志願する傾向がある。イングランドでは、若い女性は若い男性よりも36%多く志願をする傾向にあり、これは昨年よりも若干増加している。スコットランドでは男性の志願率が増加、女性の志願率は減少しているが、スコットランドの若い女性は男性よりも56%多く志願する傾向にある。これは2017年に比べて減少している。ウェールズでは、2018年の志願率の差は増え、女性が48%多く志願するようになっている。北アイルランド女性が男性より40%多く志願するようになっており、これは2017年に比べて増えている。
  • イングランドの恵まれない地域に住む生徒の志願率は22.6%と記録的な上昇を示した。北アイルランドでも24.5%に上昇し、ウェールズでも19.7%と昨年と同程度を維持している。2017年の同じ時点での値に比べると、恵まれている学生の方が恵まれていない学生に比べ2.3倍多く志願する傾向があるが、最も恵まれている地域と最も恵まれていない地域の間の志願率の比は小さくなってきている。

 
UCASは、6月30日までまだ志願をすることが可能であると呼びかけている。また、2018年12月には2018年の総括的な状況を発表する予定である。
 
UCAS:Rise in rate of 18 year olds applying for UK higher education(詳細データPDFあり)

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