【ニュース・イギリス】英国の大学長の95%が自身の給与を決める委員会に出席可能だった

 
2018年2月14日、大学組合(UCU:University and College Union)は、英国の大学長の95%が自身の給与額を定める給与委員会の委員であるか、若しくは給与委員会の会合に参加が許されていたということについて、以下のように発表した。UCUによれば、4分の3の大学が、給与委員会の全議事録の公開をしないとしたとされている。
 
UCUは、158の大学にそれぞれの給与委員会(学長の給与の決定権がある)の構成メンバー及び最新の議事録についての情報公開請求を行なった。今回判明した事柄は、UCUが行なっている、大学トップの給与・特権及び透明性の調査の一環である。
 
給与委員会に学長がメンバーとなっているかの質問に対して、15大学は回答を拒否し、1大学は給与委員会を有していないとした。回答を行ない、かつ給与委員会を有していた大学のおよそ半分(47%)は学長もメンバーであったと回答した。学長が給与委員会のメンバーではないとした大学のうち、学長が委員会の会合に同席していなかったと回答したのはわずか7大学だけであった。
 
最新の給与委員会について未編集の議事録を送付してきたのは4分の1(25%)の大学だけであった。89大学(55%)が議事録を送付するとしたが、そのうち全部または一部を編集することなく議事録を送付してきたのはわずか40大学であった。
 
来週から14日間の教職員のストライキが予定されている61大学の中で、学長が給与委員会のメンバーではなく、また会議に出席が許されているわけでもなかったのはわずか2大学だけであった。
 
近年、大学の学長は著しい給与の上昇を享受してきている。学長給与(年金を除く)の2005/06学事年度での平均は165,105ポンドであった。その後の10年間にわたり給与は56.2%上昇し、2015/16学事年度には257,904ポンドであった。
 
UCU:95% of UK university heads could attend committee that sets their pay

 
1ポンド≒150円(2018年2月14日)
 

地域 西欧
イギリス
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