【ニュース・イギリス】渡英しようとする海外研究者のための新しいビザ制度

 
2018年7月6日、Caroline Nokes移民担当大臣は、新しく“UKRI-科学、研究、学術スキーム”として、欧州経済領域*外からの研究者、科学者などに最高2年間まで英国への滞在を許可するビザの発行を発表した。
 
この新しい制度は、長期滞在ビザのひとつであるTier 5(臨時労働者-GAE(Government Authorised Exchange):政府認定人材交流)の区分として加えられ、英国の研究部門の継続的な成長を反映しまた促進するために導入されている。
 
この制度はUKリサーチ・イノベーション(UKRI:UK Research Innovation)によって運営され、自然歴史博物館などの12の認証された研究機関とともに、技術的専門家といった高い技能を持った専門家が英国で労働・訓練できるよう、UKRIが直接その保証人となることができる。
 
保証人となる機関は、制度を管理する立場のUKRIによってチェックされ、また個別にTier 5の保証人としての許可を得ていることも求められる。
 
この新しい試みは、英国を活動的で解放的な国際貿易国家にするという政府の公約を実際に示すものであり、また最近の他のビザ制度の変更を基礎としている。これらの制度変更には以下のものが含まれている:

  • 優秀な才能へのビザ(注:英国のTier1ビザ区分の一部の名称)について発給されるビザ件数を倍増させ、年間2,000件とする
  • Tier 1のうち、新卒起業家ビザに替えて新しい起業用のビザを設け、高等教育機関に推薦された卒業生(注:従来の制度ではそういった推薦が求められていた)のみならず、英国で新しい事業を立ち上げることのできる候補者の枠を広げる
  • 医師と看護士をTier 2(:主に技能職に出されるビザ区分)の年間発給数の上限から除く

 
*EU加盟国にアイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェーを加えた地域
 
GOV.UK:New scheme for overseas researchers to come to the UK

地域 西欧
イギリス
取組レベル 政府レベルでの取組
国際交流 研究者交流
人材育成 研究者の雇用、研究人材の多様性、教員の養成・確保
レポート 海外センター