2020年10月15日、英国大学協会(UUK)は、国際協調に起因するセキュリティ関係のリスクに対して、大学が自分自身をより守るための
ガイダンスを発表した。
UUKによって公表されたこの種では最初の新たなガイダンスは、組織のリーダーが自分自身、職員及び学生をより保護することを支援する
ものである。また、国際的なパートナーシップに関連付けられたリスクを、より理解し、かつマネジメントしながら、英国の高等教育の価値
を保護することも手助けする。
国際的なパートナーシップは、英国の組織をより多様かつ全世界から来る優秀な人材により強化するとともに、英国の高等教育部門を
世界トップレベルにするために不可欠な要素である。サイバーセキュリティ、知的財産やデータの盗用、共同研究及び大学内のセキュリティ
など、新種の脅威に世界中が晒される中、自信を持って国際的に共に働くことができるよう、大学がすでに行っており、かつリスクを緩和する
ために備えられた取組をさらに強化することが重要である。
学問の自由、言論の自由及び大学の自治などの大学の価値が守られることも重要である。大学のリーダーは、積極的な報告過程の発展と
それらを守るための連帯責任の文化を構築することを奨励されている。
英国政府は、“国際教育戦略”と“英国研究開発ロードマップ”という形で、国際的な教育と研究について野心的な戦略を発表した。その戦略と
ロードマップは、教育の輸出について量及び価値の両方の増加、国際的な共同研究とパートナーシップの増加を予想している。国際的拡大に
関連付けられたリスクをマネジメントすることで、英国の大学はこの目標達成に中心的な役割を果たす。
英国政府からの示唆で作られているこれらのガイドラインは、UUKのメンバーである139の大学に送付され、UUKが組織として取り組まなければ
ならないと考える4つの重要な領域に重点を置いている。
- セキュリティ関連問題に対する立ち直る力の構築、英国の高等教育の価値の促進などの“評判と価値観を保護すること”
- 職員や学生の海外への旅行や勤務だけではなく、コミュニケーションや知識の共有などを通して“人々を保護すること”
- サイバー攻撃などから“大学内を保護すること”
- 研究、知的財産そして国境を越えた教育パートナーシップなどの“パートナーシップを保護すること”
UUKは、どの大学の運営組織も、どのように上述のリスクが緩和されているかと同様に、どのように組織がそのリスクをマネジメントしているか
についての年間の報告書を受け取ることを強く推奨している。当該ガイダンスは、来年見直しを行い、2021年秋にはその進捗状況に関する最新情報が
公表される予定である。
ガイドラインは、将来においても有効になるように設計されている。そのため、すでに存在することが知られているものと同様に、新たに発生
した脅威にも応用できる。
Universities UK: UUK