【ニュース・イギリス】教育評価制度(TEF:Teaching Excellence Framework)に学生は何を求めているのか?

2017年11月13日、国内123機関、8,994名の学生を対象に英国内20を超える学生組合コンソーシアムが実施した「TEFはどのような調査内容、形態、評価であるべきか(Teaching Excellence Framework:The Student perspective)」 の調査結果を発表した。

 

結果概要は以下のとおり。

  • 84%の学生が、政府が教育評価を行い教育の質の向上を促す取り組みをすることを強く支持している。
  • 多くの学生が現在TEFに含まれていない教育や学習環境に関する要素についても評価が行われていると考えていた。(IT環境:86%、図書館:93%、教育教材:94%)
  • 学生のフィードバックが調査に活用されることを望んでいる。(教授やチューター、講師に対するフィードバック結果の活用:59%、学年末のコース全体のフィードバック結果の活用:56%) 全国学生満足度調査(NSS:National Student Survey)がTEF3では比重が半分になったことにより、学生のフィードバックはTEFにおいては重要な要素ではなくなりつつある。
  • 大学における教育において最も重要な要素は何かという問いに対しては、「教育や教授等の質」が一番重要であると考えており、「卒業生の就職状況」については一番低い(7番目)要素であった。
  • 大学が質の高い教育をしているかどうかの判断要素として、リソースへのアクセスのしやすさよりも、卒業後の俸給の高さを重視する者が3倍弱であった。
  • 68%が「学生が十分に成功できない」場合に大学は責任を追うべきであると考えており、34%が「就職率が低い」場合に大学は責任を負うべきだと考えている。また、18%が「学生が中退した」場合に大学は責任を負うべきだと考えている。
  • 大学を「金・銀・銅」でランク付けすることに反対する学生はほんの20%であったが、60%の学生が学費の上昇とランク付けをリンクさせることに反対している。
  • 大学が「銅」とランク付けされた場合、進学先として適切かどうか「再考をする/志願しない」と答えた学生は50%に上った。
  • 対して大学が「金」とランク付けされた場合、進学先として適切かどうか「再考をする/志願しない」と答えた学生は6%であった。
  • 人種的マイノリティグループに属する学生のうち11%が、大学が「金」とランク付けされた場合、進学先として適切かどうか「再考をする/志願しない」と答えた。他方白人学生で同様に回答した者は5%であった。
  • 学科レベルで同様の評価がされた場合についても、「金」とランク付けされた場合、進学先として適切かどうか「再考をする/志願しない」と答えた人種的マイノリティグループと白人学生の割合は、上記と同様の結果であった。

WONKHE:What sort of TEF do students really want?

地域 西欧
イギリス
取組レベル 政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価
大学・研究機関の基本的役割 教育
統計、データ 統計・データ