【ニュース・イギリス】教育省が2017~2018学事年度のイングランドの高等教育助成金配分に関する通知を発出

2017年2月23日、大学・科学研究・イノベーション担当大臣は、イングランド高等教育財政会議(HEFCE:Higher Education Funding Council for England)に対する2017~2018学事年度の助成金配分を承認した。

 

通知ではHEFCEに対する政府助成と優先事項が示されている。配分額は£35億で、2016年3月に発表された額から変化がない。また、2018~2019学事年度の配分額も示された。

 

通知はHEFCEに対して、引き続き経済成長と政府の産業戦略の推進を支えるべく、2016~2017年度の通知で示された活動への助成に集中するよう求めている。また、新政府の優先である産学連携、コーディング研究所(Institute for Coding)を推進するための追加助成や、地球規模課題研究基金(GCRF:Global Challenge Research Fund)も含んでいる。

 

教育助成の優先順位も変化がなく、科学・技術・数学・工学等コストの高い学科に対する助成額を実質ベースで維持するとともに、可能な限り高等教育への参加拡大のための助成、世界トップクラスの教育を提供している小規模な専門家養成機関に対する助成に目を向けるよう要請している。また、昨年から実施された医療改革に関する教育省と保健省の連携を進めることとしており、HEFCEは看護学、助産学、その他の医療従事職のための事前登録コースにも助成することになる。

 

HEFCE理事会は2017年3月に来年度の助成金について検討し、3月末までに配分額を発表、4月に各機関に配分予定である。

 

Higher Education Funding Council for England:Funding for higher education in England for 2017-18:HEFCE grant letter from the Department for Education

 

○助成金の配分通知(Grant letter):Grant letter[PDF:312.17KB]

 

【関係機関の反応】

 

○ラッセルグループ(Russell Group)
政府は英国の強みとして新しい産業戦略の中心に科学、研究・イノベーションを位置づけた。大学への着実な助成金配分が政府の施策を推進するために必須である。

 

デュアル・サポートシステムと研究の質に基づく研究助成の重要性を強調したことは歓迎である。大学が柔軟に新たな機会を探るとともに、最も効率的・効果的に緊急課題に取り組むためには、このような助成金が必須である。

 

EU離脱を踏まえて、大学にとって欠かせない存在である海外からの職員や学生の貢献に対する政府の前向きな発言は心強い。我々は、EUとの協議において高等教育機関にとってできるだけ好条件が得られるよう引き続き政府と協力していく。

 

Russell Group:HEFCE Grant Letter 2017

地域 西欧
イギリス
取組レベル 政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 予算・財政、政策・経営・行動計画・評価
社会との交流、産学官連携 産学官連携