【ニュース・イギリス】政府が高齢化社会の課題解決に3億ポンドを投資

 
2018年3月12日、ビジネス・エネルギー・産業戦略大臣であるGreg Clark氏は、未来に適応する英国を築くための政府の計画の一環として、イノベーションと将来の新技術開発のために、3億ポンドの競争的資金を発表した。
 
政府発表では、

  • この資金供給は、新研究拠点においてAIや新技術により、患者により良い診断をすることの支援となる。
  • バイオバンクの500,000人のボランティアの遺伝子配列が、病気の早期発見と新しい画期的な治療方法の開発を英国が先導するのに役立つようなデータを提供する。
  • 英国認知症研究所(DRI:UK Dementia Research Institute)の新たな拠点のため4,000万ポンドを追加投資する。
  • 人々が自宅においてより長く暮らせることや、孤独への対策、そして自立の増加を支援するための新しい製品やサービスの開発にも新規の投資が行なわれる。

とされている。
 
高齢化社会の課題に英国が備えられるような新しい技術や産業を発達させるために英国の世界クラスの研究・専門的知見を企業の投資と結び付けることを目的として、政府は、その野心的な産業戦略を通じ、産業戦略チャレンジ基金(ISCF:Industrial Strategy Challenge Funding)から3億ポンド以上を投資している。
 
現在の英国では100歳を迎えている人が15,000人いることに比べ、将来は1,000万人以上が100歳を迎えることができると予想されている。人口の高齢化は世界的な現象であり、新しい介護技術、異なった住居モデル、老後のための革新的な貯蓄商品を含む、新しい技術、製品そしてサービスの需要を作り出している。
 
政府の3億ポンド以上の投資は“健康的な老いプログラム”に9,800万ポンド、“早期診断と精密医療のデータプログラム”に2億1000万ポンド、“地域卓越研究センター”に70万ポンドが当てられるとされている。
 
「最新の産業戦略」(Modern Industrial Strategy):2017年11月に英国政府が示した政策文書。
 
GOV.UK:Government announces £300 million for landmark ageing society grand challenge
 

1ポンド≒148円(2018年3月12日)
 

地域 西欧
イギリス
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