【ニュース・イギリス】学長報酬の高騰問題に対する大学界の対応

 
2018年6月6日、大学議長会議(CUC:Committee of University Chairs)は、学長の給与決定やシニアスタッフの報酬について、支給水準を適切なものとしつつ、より透明性の高い開かれた仕組みを設けることを示した、「高等教育機関のシニア職員の報酬に関する規約」(The Higher Education Senior Staff Remuneration Code)を公表した。

 
CUCは、同規約は任意ではあるものの、採用しない大学も、同規約に示された原則に適合していることは何らかの方法で説明することを求められるだろうとしている。また、同規約は実際にどう機能したかを測るため、2019年に見直しをするとされている。

 
CUC:HE Senior Staff Remuneration Code

 
(注:この規約については、昨年から大学学長に対する巨額の退職金及び年金が世論や大学教職員から問題視されていたこと*を踏まえ、CUCがまとめていたもの。)

 
【関係機関の反応】

 
学生局(OfS:Office for Students)
 
CUCのコード発表を歓迎する趣旨の執行責任者の声明を発表した。声明では、学長が自らへの支給額を決定する会議に参加してはならないといったことを定めた同コードの内容を評価し、多すぎる報酬の抑制や大学指導者層の透明性の前進に向けた一歩だとしつつ、学長や大学執行部に対し、この問題について真のリーダーシップを発揮するよう求められている。

 
*当時、授業料の引き上げや年金支給額の引き下げ等と相まって大きな批判を浴びていた。

 
OfS:Office for Students:new code on senior pay ‘a positive step’(2018年6月6日付け)

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