【ニュース・イギリス】大学講師、給与をめぐるストライキ 

5月25日、BBCは大学講師が昇給を求め、2日間(5月25~26日)のストライキを決行したと報道した。今後ストライキが拡大する可能性がある。

 

大学組合(UCU: University and College Union)は大学側が提示した給与引き上げ率1.1%は“侮辱”であると述べた。一方で大学雇用者協会(UCEA: Universities and Colleges Employers Association)は“妥当な賃金の引き上げを提示したが、組合側の反応には大変がっかりした”と述べた。

 

大学職員を代表する大学組合は、この提示を受けるかどうか、秋のストライキの可能性も含めて、投票で決めることになる。

 

職員給与は、2009年以降実質賃金ベースで14%減少しており、職員の給与が締め付けられているのに対し、大学学長らの給与は大幅に増えている。大学組合の書記長Sally Hunt氏は、“学長の給与が5%上がるのに対して、勤勉な職員の賃金引上げ率が1.1%は侮辱である。ストライキが学生に与える影響を軽視してはいないが、この状態ではストライキしか訴える手段がない。雇用者側が早期解決を望むなら、再び交渉の場を持ち、新たな改善案を提示する必要がある。”と述べた。

 

しかし大学側は、“これは高等教育機関が今年示せる最高で最終の額である。賃金がもっとも低い大学職員にとっては5%以上のアップになるなど重み付けをしており、またゼロ時間契約労働や低賃金の女性講師の給与改善に関する話し合いについても示している。”と述べた。

 

次回、秋学期中に何らかのアクションを取ることになる、と組合側は述べている。

 

ストライキは、ベルファースト、バーミンガム、ブライトン、ケンブリッジ、グラスゴー、リーズ、リバプール、ロンドン、マンチェスター、ニューカッスル、シェフィールドで予定されており、契約外の業務、不在中の同僚の仕事のカバー、残業などの拒否に関しても話し合いが行われる。

 

BBC News:Lecturers’ pay strike – other staff ‘could enter dispute’

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