【ニュース・イギリス】大学卒業生の雇用率は過去最高、給与の男女差も増

6月30日付けTimes Higher Educationの記事によると、英国の大学卒業後に就職又は進学した者の割合は過去最高で、専門的な職に就いた者も増えている。一方で男性の平均給与は女性よりかなり高く、性別による差が広がっている。

 

これは、同日、高等教育統計局(HESA: Higher Education Statistics Agency)が公表した高等教育終了後の状況調査(DLHE: Destination of Leavers for Higher Education survey)に基づくもので、調査は2014~2015学事年度に課程を修了した英国人学生及びEU出身の学生399,345人を対象に行われた。卒業後6ヶ月の時点で、学士号を取得して卒業した者の90%は職に就いているか進学をしており、これは調査開始以来最も高い割合である。

 

就職率は前年度と同じ75%で、大学院進学率は前年度より1%高い15%であった。また、卒業生の失業率は6%で、調査開始以来最低となった。さらに、卒業生の71%は専門的な職に就いており、これは前年比3%増である。

 

一方、卒業生の給料は£21,500から£22,500に増えているが、女性は平均で£21,000、男性は£24,000であり、前年度の£2000差と比べ差が広がっている。

 

University of the West of Englandの学長であり大学連合(University Alliance)の会長であるSteve West氏は“卒業生の雇用状況はいい傾向にあるが、英国のEU離脱が将来影響してくることを懸念している。我々は英国をより競争力、生産力のある国にしていくことが大切である。”と述べた。

 

分野別に見ると、最も失業率が高かったのはコンピュータ科学の卒業生で、10人に1人は失業中であるが、2011~2012学事年度の14%と比べると確実に減ってきている。一方、医学、歯学の失業率は一番低く1%以下であった。

 

Times Higher Education:Graduate employment hits record high as gender pay gap grows

 

【高等教育統計局の調査結果】
Higher Education Statistics Agency:Statistical First Release 237 – Destinations of Leavers from Higher Education in the United Kingdom

地域 西欧
イギリス
取組レベル 政府レベルでの取組
人材育成 学生の就職
統計、データ 統計・データ