【ニュース・アメリカ】バイデン大統領、2024年度大統領予算案で、学生一人当たりのペルグラント年間支給額上限の820ドル引き上げを要求

 
バイデン大統領は3月10日、2024年度大統領予算案を発表し、教育省(Department of Education)関連では、低所得層学生向け連邦奨学金「ペルグラント(Pell Grant)」の学生一人当たりの年間支給額上限を現行から820ドル引き上げることを要求した。

 
ペルグラントの一人当たり年間支給額上限は、過去3年間で900ドル引き上げられており、2024年度予算への要求が承認されれば年間支給額上限は8,215ドルとなる。また、大統領府は、コミュニティカレッジ授業料無料化に向けて、10年間で900億ドルを割り当てることを要求しており、この取り組みにさらに弾みをつけるために5億ドルを割り当てることも要求した。

 
この5億ドルは自由裁量予算の一部で、連邦政府が州政府と協力して、良い就職もしくは4年制大学への編入に繋がるコミュニティカレッジプログラムのために使用される。この他、世帯当たり年収が12万5,000ドル未満の家庭の学生が、授業料補助プログラムに参加する4年制歴史的黒人大学・部族大学・マイノリティ受入大学に入学する場合、2年間に亘って授業料補助金を一人当たり最高4,500ドル支給することも提案している。その他の主な内容は以下の通り。

 

  • ①クリーンエネルギーなどの特定産業における研修生制度(apprenticeship)予算として3億3,500万ドル、②コミュニティカレッジと学生就職先候補となる雇用主とのパートナーシップの下での訓練モデル開発を支援する予算1億ドル、③二重登録・職業ベース学習・キャリア相談を通して高校生とコミュニティカレッジもしくは将来の就職先とを結びつける予算2億ドル、などを含む人材養成に投資。
  • 米国科学財団(National Science Foundation:NSF)予算に2023年度から約20億ドル増の113億ドルを要求。また、国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)予算に同9億2,000万ドル超の486億ドルを要求。
  • 連邦学資援助予算に合計6億2,000万ドルの追加を要求。

 
なお、教育省の2024年度予算要求概要は、こちら(PDF)からダウンロード可能。

 
3月10日


Inside Higher ED: Biden’s Budget Calls for $820 Pell Increase


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