【ニュース・イギリス】REF改革チーム、ヨーロッパの研究評価からアイディアを求める

 
2022年11月17日、Research Professional Newsは研究管理者協会(The Association of Research Managers and Administrations: ARMA)の2022年年次会議で、英国の研究評価が欧州の研究評価とどのように連携できるのかという課題が上がったことを伝えた。現在の研究評価制度(Research Excellence Framework: REF)に代わる制度を作るチームは、欧州委員会の研究評価改革の原則に可能な限り近いものにするよう検討している。

 
リサーチ・イングランドの研究環境部長職であるCathriona Firth 氏はARMA2022の会議で、欧州委員会の研究評価改革は「大変興味深く、戦略的にとても重要」であると代表者に語った。研究評価をより公平に包括的にするための10の義務は、夏に発表された研究評価推進連合(Coalition for Advancing Research Assessment: CoARA)の同意に沿っている。

 
Firth氏は、英国の次回の研究評価の骨組みを任された将来研究評価プログラム(Future Research Assessment Programme)チームは、ヨーロッパの合意に合わせることを検討している。「我々はできるだけCoARAの原則に沿うようなものにしたいと考えている。」と11月16日に述べた。

 
Firth氏は、現行のREFは査読の重要性と判定基準の責任ある使用において、その義務は果たしていることを述べて、「(研究の貢献に関する)多様性の認識という枠組みは未来研究評価プログラム(Future Research Assessment Programme: Frap)の興味を示すところとかなり一致している。」と付け加えた。

 
次回の評価作業の概要は、この秋に発表が予定されていたが、2023年春まで延期された。他のウエビナーで、Firth氏は、チームは「将来の作業においてAIや機械学習の利用を検討している」と述べたが、Firth氏はそれらの技術支援研究評価プロジェクトから分かったことは、「何ができるかという点でかなり保守的である。」「ロボットの負担が大きいREFの評価にはならないであろう。しかし、その過程の中でいくつかの可能性がでてくる。」と述べた。

 
Firth氏は「公的資金の説明責任を提供するだけでなく、英国の研究評価作業は、高等教育分野の健全性に関して追求するべきで、学際的分野やその機関内の強みがどこなのかを示すものであるべきである。」と述べた。
「次回の研究評価で成果やインパクトの優秀性を見るだけでなく、環境から学ぶことができるのか、例えば良い実例の分野はどこにあるのかなどを探っていきたい。」と述べた。


Research Professional News:REF reform team turning to Europe for inspiration


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