【ニュース・イギリス】英国のトランスナショナル教育機関の数が伸び続け、記録的な年となる

 
2022年11月17日、英国大学協会国際部(Universities UK International: UUKi)とブリティッシュ・カウンシルからの新しい報告書によると、2020/21学事年度で英国の高等教育機関162大学がトランスナショナル教育(Transnational Education: TNE)を通じて学んでいる学生の存在を報告し、その数はこれまでの最高の数となった。

 
UUKiの第6回年次シリーズ報告書「The scale of UK higher transnational education (英国高等教育TNEの規模)」では、どのレベルのどのような種類の機関を通じて学生が学んでいるかを分析している。ブリティッシュカウンシルの地域別の内容では、特定の国における運営環境を見ることで前後関係がわかるデータとなっている。

 
2020/21学事年度では、英国のTNEは228の国と地域で報告されており、510,835人の学生が英国のTNEを通じて勉学を行った。これは前年と比べて12.7%の増加となる。英国のTNEの数は、全ての地域においてこれまでにない高い成長率を示している。
この報告書はTNEの学生の特色、経験、成果に関するより良いデータを収集することの重要性に焦点を当て、HESAによるオフショア集計記録の見直しの再開を歓迎している。

 
英国の質保証制度は複雑であるが、目的にあった情報は英国のTNEの質の高さの信頼強化に役立つとしている。
主な調査結果:

  • 2020/21学事年度では英国のTNEの学生を受け入れた地域は引き続きアジアがトップであった。アジアからは252,845人の学生を受け入れており、受け入れ先全体の49.5%を占める。アジアに続きEU(15.8%)中東(13.8%)アフリカ(11.1%)北米(5.3%)非EU圏(3.4%)オーストラリア(0.6%)南米(0.6%)であった。
  • 英国のトップの受け入れ国は中国(61,495人、全体の12.0%)で、2位以降はマレーシア(48,460人、9.5%)スリランカ(37,175人、7.3%)シンガポール(27,875人、5.5%)エジプト(23,805人、4.7%)の順であった。
  • 2019/20学事年度から2020/21学事年度にかけて世界すべての地域で学生数は増加し、最も増加したのは南米(+21.9%)中東(+18.9%)アフリカ(+16.7%)であった。受け入れ国、地域の上位20のうち16の国や地域で学生数の増加が見られた。
  • EUの学生数は2016/17学事年度から2020/21学事年度にかけて24,825人(+44.7%)増加した。
  • 英国の高等TNE学生の39.1%は提携機関、30.0%は遠隔学習、柔軟学習、分散学習、22.6%は海外のパートナー機関に登録し、7.0%は海外のキャンパスで学んだ。海外のパートナー機関に登録している学生は2019/2020学事年度から最も大きな割合で増加した。(+17.6%)
  • 64.2%が学部レベルであった。2016/17学事年度から大学院レベルの学生数が32.9%伸びた。
  • イングランドとウエールズでの分類別の人数は2020/21学事年度では継続率と修了率が高く、68.7%の学生が継続し、22.2%がコースを修了している。また、休学と、退学はそれぞれ6.0%と3.2%であった。

 


英国大学協会国際部(Universities UK International: UUKi):
Another record-breaking year for UK transnational education as number of UK TNE providers continues to grow


地域 西欧
イギリス
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
国際交流 国際化