【ニュース・イギリス】大学組合(UCU)、失業のリスクがある臨時雇用スタッフを守るためのキャンペーンを開始

 
2020年7月27日、University Business は、大学組合(UCU)が、高等教育セクターにおいて何千人もの臨時雇用スタッフが今秋失業に直面すると警告し、余剰人員の解雇に抵抗するキャンペーンに参加するようメンバーに呼びかけたと報道した。

 
機関は、新たに入学する学生数の減少に先立ち、すでに雇用の凍結、時間雇用契約の削減及び任期付雇用スタッフの見直しを発表している。

 
大学は、コロナ禍による経済危機に巻き込まれており、財政状態の急降下を止めようと戦っている。

 
いくらかの異なる報告書は、もし学生数が著しく減少した場合、来年大学財政は急激に悪化すると警告している。英国のシンクタンクである財政研究所(IFS)は、190億ポンドもの収入の喪失を警告している。

 
UCU は、任期付雇用スタッフもしくは不安定な契約で雇用されているスタッフを守るため、120,000人のメンバーに、10の誓いキャンペーンに参加するように呼びかけている。UCU は、大学の雇用者が国会議員に書簡を書き、キャンパスの雇用不安に対抗するキャンペーンに参加するよう求めている。UCU はまた、臨時雇用スタッフの喪失が彼らの教育研究活動に与える影響について議論するように呼びかけている。

 
UCU は、キングス・カレッジ・ロンドンの1,000人以上の任期付スタッフが見直しの対象となっている。UCU はまた、リバプール大学で600人以上のスタッフ、ゴールドスミス・カレッジで400人以上のスタッフ、エセックス大学で300人近くのスタッフも失業に直面していると警告している。

 
シェフィールド大学は116人の任期付契約を終了することを許可しており、Financial Times に与えられた声明によると、シェフィールド大学の最も任期が残っているポストは、2020/21年の入学者数が確認されるまで見直しの対象となっている。University of Readingレディング大学の副学長は先月、最悪のシナリオだと500人相当のフルタイムの職が失われることになると述べた。

 
ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)の UCU メンバーは、副学長の不信任案を可決し、ストライキを決行すると脅した。UCU は、90%以上のロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)スタッフがリスクにさらされており、そのうち200人が失業のリスクにさらされていると推定している。

 
高等教育統計局(HESA)によると、英国の33%のアカデミックスタッフが2017/18年度において任期付契約だった。UCU の分析によると、黒人及び少数民族出身のスタッフは、白人スタッフ(31%)より、任期付契約で雇用される傾向が強いこと(42%)を示している。


University Business: UCU launches campaign to save temporary staff at risk of unemployment


地域 西欧
イギリス
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
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その他 その他
統計、データ 統計・データ