【ニュース・イギリス】UKリサーチ・イノベーション(UKRI)、これまでにCovid-19に関する緊急提案999課題のうち49課題に資金提供

 
2020年5月20日、Research Professional News は、UK リサーチ・イノベーション(UKRI)が、これまでに Covid-19 への迅速な対応を行うために提案された999の研究課題のうち49研究課題に資金を提供することを明らかにしたと報道した。

 
UK リサーチ・イノベーション(UKRI)は、提案申請の2週間以内に最初の対応が行われることを目標としていると述べているが、Research Professional News の理解では、一部の申請者は1ヶ月以上一刻を争う申請への回答を待ち続けており、またリサーチカウンシルが前例にないレベルの申請を取り扱っていると言われた申請者もいる。

 
UK リサーチ・イノベーション(UKRI)の広報担当者は、Research Professional News に対し、「Innovate UK の研究資金への申請については、追加の精査が必要となるので、少し時間がかかっている。そのため、現段階では平均的な審査期間を提示することはできない。」と述べた。

 
資金提供を受ける課題は、合計で少なくとも800万ポンドを受け取ることになるが、UK リサーチ・イノベーション(UKRI)は、当該公募全体の予算について明言を避けるとともに、「確定した採択率を提供するにはまだ早すぎる。多くの申請がまだ審査中であるため、しばらくかかるだろう。」と述べ、採択率に関する正確なデータの提供も行わなかった。

 
UK リサーチ・イノベーション(UKRI)は、多くの歴史的なデータを掘り返すにはかなり時間がかかるため、以前の緊急公募と比較した数値がどのようなものかについて述べることができなかった。

 
当該公募の担当である工学・物理科学研究会議(EPSRC)の Charlotte Deane 副議長は、Research Professional News に対し、「それは前例のない状況である。英国中の研究チームと UKRI のスタッフは、不可欠な研究が特定かつ迅速に資金が提供され、健全な手続きが遵守され続けることを保証するために信じられないくらい一生懸命取り組んでいる。」と述べた。

 
彼女は、例えば、医学研究会議(MRC)国立衛生研究所(NIHR)によって2月に行われた他の緊急対応は、公募開始から採択までわずか4週間で完了したと述べた。

 
また、「採択者への当該資金提供を迅速に処理するため、申請手続きをこれまでにないようなほど合理化し、我々の提案書の様式は、今のところすべての申請者の事務的な負担を減らすために必要最低限の情報を書いてもらうようにしている。」と述べた。

 
定期的に行われる公募に加え、UK リサーチ・イノベーション(UKRI)及び国立衛生研究所(NIHR)は、治療法、ワクチン及びウイルスの拡大に関する研究を含む Covid-19 の感染拡大に対応するための27の研究プロジェクトにこれまで共同で2,460万ポンドの投資を行っている。

 
資金配分機関は、複数のパートナーとともに、全国的な臨床試験計画、Covid-19 の患者のゲノムの配列を決定するためのプロジェクト及びウイルスのゲノムのシークエンシングを通してコロナウイルスのまん延をマッピングするための2,000万ポンドの連合体も立ち上げている。

 
UK リサーチ・イノベーション(UKRI)の対応の一環として、コロナウイルスのリスク要因、感染及び流行に関する研究の公募、Covid-19 と民族性に関する国立衛生研究所(NIHR)との共同研究及び世界で最も感染リスクの高い人々を支援するための Covid-19 の国際公募を含む複数の他の公募が行われている。UK リサーチ・イノベーション(UKRI)の Covid-19 に対応するための公募は引き続き行われている。


UKリサーチ・イノベーション(UKRI): UKRI has funded 49 out of 999 emergency Covid-19 bids to date


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