【ニュース・イギリス】 ERC、英国の助成金獲得者の移転先を発表

 
2022年7月14日 、Research Professional News は 欧州研究会議(ERC) が ERC の助成金を得るために英国外へ移転する主任研究員の移転先を明らかにした。移転を決定した22人の主任研究員は、全て EU の加盟国でフランス、イタリア、アイルランド、スペイン、オランダ、オーストリアである。

 
ERC の助成金は、EU 加盟国または EU のホライズン・ヨーロッパの研究・イノベーションプログラムに参加している国に割り当てられる必要がある。

 
EU は英国の機関をホストとして助成金を申請するよう研究者に奨励したにも関わらず、貿易関係の不合意により英国は参加国として承認されず、現在新しい ERC の助成金では英国はホスト国になれないこととなった。

 
その結果、ERC は英国を拠点とする116件の新しい助成金を打ち切った。現在、さらにもう1件の打ち切りが行われる予定で、9件のプロジェクトは延長を求め、再検討を行っている。

 
また決定に至っていないケースには、「新しいホスト機関とされるところからの詳細な情報を待っている主任研究者や、後日助成金のために招待された主任研究者、出産など特別な家族状況などが含まれている」と ERC は述べている。

 
より多くの研究者が英国をあとにするかもしれない

 
116件以上の助成金が打ち切られたことは、優秀な評価を受けた申請者にも関わらず、評価に十分でなかった研究者が補欠リストから選ばれるチャンスが有ることを意味する。

 
ERC は Research Professional News に対して、英国でホストとして助成金を受け取ることを希望した23人が補欠リストに記載されており、英国から移住するのであれば、助成金獲得のチャンスが有ると語った。

 
このオファーを受け入れる主任研究者の数はまだ不明である。「何人かは移動の可能性を示唆してくるかもしれないし、それを行ってこないものもいるであろう。」と語った。

 
英国を拠点とし、移住が原因で助成金を受け取らないことを選択した場合、英国政府からの代替助成金を受ける資格がある。


Research Professional News: ERC reveals countries to which UK grant winners are moving


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