【ニュース・イギリス】閣僚たちは、夏休み前にホライズン・ヨーロッパの不測の事態の想定を求められた

 
2022年7月12日、University Business は 英国学士院(BA)が7月21日までに、研究者のために短期的な保険計画を設定するように呼び掛けたことを伝えた。

 
BA は新しい財務大臣に対して、英国がホライズン・ヨーロッパから離れた場合、政府がどのように研究者を短期的に支援するのか回答を求めた。

 
英国の人文・社会科学系の国立アカデミーである BA は、秋の予算に向けたホライズン・ヨーロッパへの参加のため、複数年の予算の確保もしくは「代替プログラム」を設定するべきだと述べた。BA は書簡で、「この状況の緊急性を強調」するべきだと述べている。

 
955億ユーロの研究計画への参加は、北アイルランドの議定書に関する英国との緊張において政治的な行き詰まりで保留となっている。この行き詰まりにより、すでに 欧州研究会議(ERC)によって英国拠点の115件の助成金が取り消された。

 
7月11日付の書簡は、Boris Johnson 首相の任期が9月5日までと発表され、この夏は暫定的政府で運営されると表明されたことを受けたものである。

 
BA の会長である Julia Black 教授は、財務大臣である Nadhim Zahawi 氏とビジネス・エネルギー・産業戦略大臣である Kwasi Kwarteng 氏に対して、国会が夏休みに入る2022年7月21日までに計画を出すように求めている。

 
BA は、その計画には「ホライズン・ヨーロッパへの第三国参加への全面的な協力、UK リサーチ・イノベーション(UKRI) によって行われている現在のホライズン・ヨーロッパの保証を2023年6月まで延長する」ことも含まれるべきであると、述べている。

 
Black 教授はまた、ホライズン・ヨーロッパへの加盟に代わる長期的な提案を閣僚内で遅延なくを話し合いをし、「重要な新しいプログラム」として形成する機会を研究者に与えるように求めている。

 
7月12日現在、Johnson 首相は政府における最も重要な役割である、科学大臣と高等・継続教育大臣を任命していない。先週、George Freeman 前科学大臣が辞任し、復職を求められたが、7月11日にその申し出は「断った。」と Freeman 氏の Twitter で明らかになった。

 
Zahawi 氏は保守党党首選で候補者の一人ではあるが、Rishi Sunak 氏、Liz Truss 氏、Penny Mordaunt 氏より支持を集めていない。

 
Black 教授は「この状況の緊急性をどれだけ強調してもしきれない。BA はできるだけ早くホライズン・ヨーロッパに参加するという政府の優勢事項を強く支持しており、その目的に向かって突き進めることを奨励する」と付け加えた。


University Business: Ministers urged to set out horizon contingencies before summer recess

財務大臣に宛てた書簡: こちら から


財務大臣に宛てた書簡:

地域 西欧、EU
イギリス
取組レベル 政府レベルでの取組
研究支援 研究助成・ファンディング