【ニュース・イギリス】大学はCovid-19の流行の最中でも財政をうまく管理したが、リスクは依然として残っている

 
2022年6月30日、学生局(OfS) の新しい報告書は、英国の大学は Covid-19 流行の経済的影響から回復するための良い状況であることを伝えた。

 
高等教育機関全体で肯定的な印象があるにもかかわらず、規制局は、留学生からの収入に対する過度な依存は、個々の大学において財政的リスクの一つであると警告している。

 
報告書―「Financial sustainability of higher education providers in England- 2022 update 」では、大学の短・中期的に管理すべき主なリスクとして、年金費用の増加、学生数の変動、費用の上昇にも注目している。

 
報告書では、高等教育機関全体で、大学及びその他の高等教育機関で下記のプロジェクトを計画していることを示している。

  • 総収入は、2020/21学事年度に記録された373億1,000万ポンドから、2024/25学事年度には457億1,000万ポンドに成長すると予想されている。
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  • 現金ベースと総収入の占める割合の両方で借入金は減少。高等教育機関の予想で2024/25学事年度では外部借入金は137億8,000万ポンドと予想している。(2020/21学事年度では141億1,000万ポンド)
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  • 今後数年間の高等教育機関の総過剰金の減少(年金支給調整金を除いた調整額)。2020/21学事年度に17億4,000万ポンド(総収入の4.7%)の黒字であった。これは2021/22学事年度の8億9,600万ポンド(総収入の2.2%)に減少して、2024/25学事年度に16億7,000万ポンド(総収入の3.7%) に回復すると予想されている。
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  • 活動運営のキャッシュフローは短期的に減少し、その後長期的には Covid-19 以前のレベルに回復する。
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  • その間支出は収入よりも全体的に高い割合で増加、インフレ圧力は大学側が予想しているよりも大きくなる可能性があることを警告している。

報告書の中で留学生について:
 

「高等教育機関、そして一部の機関では特に、引き続き、中国からの学生の補強に頼っている。英国への学生流入が減少するような出来事があれば、大きな影響となる可能性がある。英国の高等教育機関で学んでいる中国人留学生の数は2020年から2021年にかけて増加がなかった。一方、インド人学生は前年より50%近く増加した。」とある。


学生局(OfS): Universities have managed finances well during pandemic but risks remain

参考記事: Reliance on Chinese students puts universities in financial danger warns regulator


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