【ニュース・イギリス】大学に対する13億ポンドもの助成金の見直し

 

2020年1月18日、BBCは、大学の規制当局である学生局(OfS)が今春に大学への助成金配分の見直しを計画していることを伝えた。見直し内容は、
イングランドの大学が1年あたり総額13億ポンドを「優先的な」学科に対してより多くの助成金を受け取る可能性があるという「value for money
を論じるレビューに直面するというものであった。

 
このレビューは学費に関しては考慮しておらず、政府は学費引き下げに関しては異なる報告書を発表する予定である。英国大学協会(UUK) は、見直し後にどのように配分されるかと同じくらい、「優先的な」学科への配分の後にどれほどの資金が残されるかが重要であると警告している。

 
保守党の公約では大学の「質の低い学科」に対する取り組みをするとあり、レビューは優先学科に対してどのように資金を提供するかを検討する。ほとんどの大学の資金は学費から賄われている一方で、政府は依然として莫大な資金を直接提供している。

 
この資金には、教育に高額な費用がかかる、医学、科学、工学系などの学科への助成金が含まれる。また、恵まれない環境の若者が高等教育への
進学状況を改善するための資金提供も含まれる。現在おおよそ300もの高等教育機関に幅広く助成金が分配されている。

 
しかし今後の分配は学生局のレビューによって検討される。英国の主要な研究大学で構成されているラッセルグループは、「毎年の助成金は、学部課程への資金提供の13%を占める」という。同グループは資金削減について懸念しており、多くの学部は既に資金のやり繰りに奔走している状態である。来年の教育助成金の7,000万ポンド削減については、別の協議がすでに行われている。

 


BBC: ‘Value for money’ review of £1.3bn university funding


地域 西欧
イギリス
取組レベル 政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 予算・財政
大学・研究機関の基本的役割 教育、質の保証
学生の経済的支援 学費