【ニュース・イギリス】忘れてはならない大学の多大な経済貢献

 
2021年9月29日、英国大学協会(UUK)は、新たな報告書「THE ECONOMIC CONTRIBUTION OF THE HIGHER EDUCATION SECTOR IN ENGLAND」をとりまとめ、イングランドの大学が、イングランド全土にわたって経済におよそ950億ポンド貢献し、815,000人以上の雇用を創出
していると発表した。

 
当該調査は、UUK からの委託により、経済コンサルタント会社である Frontier Economics によって行われた。

 
GDP に関して言えば、イングランドの高等教育セクターは5年間でおよそ25%増加し、500億ポンドを超えている。

 
直接的な雇用だけではなく、大学は、他のセクターからのサービスや商品の購入及び雇用者の購買力を通してこれらの雇用を支援している。
大学はまた、かなりの数の留学生を惹きつけるとともに、留学生に関連する訪問者の支出は数億ポンドにも上っている。

 
この重要な経済への影響に加え、大学は人生を変えるような研究や将来の労働力への教育を通じてさらに経済に多大な貢献を行っている。
今後5年間191,000人の看護師、84,000人の専門医及び188,000人の教員が英国の大学で教育を受けることになる。

 
UUK からの委託により、Frontier Economics が行った本調査は、9月30日の包括的歳出見直し(CSR)に証拠を提出する公式の期限を目前に
控えたものであった。

 
政府が「levelling up」プログラムでターゲットにしている地域にある大学の強力な影響に光を当てると、大学の支援による雇用は、北東部
の32,000人から南西部の85,000人となっているとともに、大学の経済に対する全体的な貢献は、ウェスト・ミッドランド地方の86億ポンド
からイングランド東部の94億ポンドとなっており、あらゆる地域で大学のポジティブな影響が感じられている。

 
UUK の CSR への提出物の中には以下の政府に対する提言が含まれている。

  • 持続的な資金提供:教育の質を損なわないことを確実にするため及び、恵まれない環境出身の学生を支援するために必要な額が維持
    されることを保証するために、学生一人当たりに使用可能な支出を維持
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  • 研究:世界的な研究開発の超大国としての英国の地位を維持し、2024/2025年までに研究開発に220億ポンドを公的投資するという
    関連するコミットメントとともに、GDPの2.4%を研究開発へ支出することの再確認
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  • 生涯ローン資格(LLE)の開発:モジュール式の「一口サイズ」の学習機会へのアクセスを試験的に提供する新たな取組を行うこと
    及び、通常の学生より年長の学習者、就業者及びスキルアップを求めている者にとって障壁となる資格ルールを取り除くことにより、
    高等教育からの恩恵を受けるより幅広いグループの人々を支援
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  • 変革を支援:地域のスキルニーズを満たし、レベルアップを支援するために課程の提供を増やすコラボレーションの支援など、セクター
    主導の変化を達成することを目的とした革新的なプロジェクトをターゲットとした資金を提供

英国大学協会(UUK): International students are worth £28.8 billion to the UK


地域 西欧
イギリス
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
行政機関、組織の運営 予算・財政
その他 その他
統計、データ 統計・データ