【ニュース・イギリス】学生のメンタルヘルス支援を強化するための資金提供

 
2021年8月17日、学生局(OfS)は、イングランド中の大学及びカレッジにまたがる18の革新的なプロジェクトが、600万ポンドのプログラムにおいて
学生のメンタルヘルス支援のための資金配分を受けると発表
した。

 
当該プログラムは、保健・公的介護省(DHSC)から提供される100万ポンド、教育省(DfE)から提供される200万ポンド及び参加する大学、
カレッジ及びパートナーとなる機関からの共同投資の300万ポンドで構成されている。

 
プロジェクトは、例えば、留学生、パートタイムの学生または介護の責任を持つ学生など、メンタルヘルスの低下リスクが増大する可能性がある、
もしくは支援へのアクセスの障壁に直面している可能性がある学生グループに重点を置くことで、対象を定めた介入を開発するために特別に設計
されている。

 
資金提供を受けるプロジェクトの詳細は OfS のウェブサイトで公表されている。プロジェクトの例は以下のとおり。

  • ニューカッスル大学センター:特に恵まれない環境出身の通学生を対象とする当該プロジェクトは、イングランドの5つのカレッジの
    メンタルヘルス支援サービスへのデジタルアクセスを改善する手助けとなる。
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  • ブリストル大学:個々の状況に合わせたメンタルヘルス支援を行う必要がある自閉症の学生のニーズに対処する当該プロジェクトは、
    英国の大学職員のための最初の自閉症のメンタルヘルストレーニングプログラムを開発することを目的としている。当該プロジェクトには、
    オンラインでのトレーニングを設計するために自閉症の学生と協力して取り組み、その後当該トレーニングをいくつかの大学スタッフ
    に提供することが含まれる。
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  • Academy of Contemporary Music Guildford:このプロジェクトは、より小規模もしくは専門的な高等教育プロバイダーの学部学生の
    メンタルヘルスを支援し、英国中の複数の機関の学生が仲間同士のデジタルのメンタルヘルスモニタリングサービスへの簡単なアクセスを
    可能とする。早期の介入に重点を置き、25 歳を超える成人学生、黒人学生、アジア人及び少数民族の学生そしてクリエイティブな科目を
    学習する学生を支援することを目的としている。
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  • ブラッドフォード大学:南アジアの学生によるメンタルヘルス支援の利用の改善に重点を置く当該プロジェクトは、学生の自助的支援
    への従事を手助けする精神的な安定をもたらすアプリを作成し、大学及び国民保健サービス(NHS)のメンタルヘルスサービスへの
    簡単なアクセスポイントを提供することを目的としている。

 
すべてのプロジェクトは今夏から実施され、2023年9月までに評価が完了する。これらは、セクター全体にわたるグッドプラクティスを支援する
ための持続可能な開発を提供するとともに、短期間で改善された支援を提供するために設計されている。

 
OfS は、英国の慈善団体である Student Minds によって運営されている「Student Space」のウェブサイトへの資金提供を続けており、コロナ禍
において直面している特定の課題に対するメンタルヘルス支援を学生に提供している。

 
本日、OfS は、2019年に開始された最初の Mental Health Challenge Competition 資金の中間評価も発表した。当該評価によると、当該プログラム
は、資金提供を受けた機関のメンタルヘルスの優先順位の強化に成功しており、学生及びスタッフ間のコラボレーションの改善に役立っている。

 


学生局(OfS): Funding boost to support student mental health


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