【ニュース・イギリス】ラッセルグループ、研究環境及び研究文化を向上させるための報告書を発表

 
2021年5月4日、ラッセルグループ(※)は、研究者のための職場文化及び環境を強化し、英国が世界で最も研究を行う場所の一つであることを保証し続ける
ための実践的なアイデア及び提言をとりまとめた報告書「Realising Our Potential: Backing Talent and Strengthening UK Research Culture」
を発表した。

 
健全な研究文化及び環境を保証することは、スタッフを惹きつけかつつなぎ止め、研究主導の復興を推進するとともに、研究における世界のリーダー
としての英国の評判を構築するために極めて重要であると英国のトップ大学グループは述べている。

 
当該報告書は、英国が科学者、研究者及びイノベーターにとって英国が世界で最もよい場所であることを保証する研究開発における人材及び文化の戦略
を進展させることに最大限の努力を投じる政府の研究開発ロードマップの優先事項と一致している。

 
当該報告書では、英国の学術研究文化を形作る牽引役及び動機を分析することで、研究エコシステム中の大学、資金提供者、出版社及びその他の関係
者に対し、キャリア向上を支援し、すべての研究者にとって前向きかつ開放的な職場環境を促進にする調整された方針や手段を開発することを求めて
いる。

 
この一環として、研究のためのより安定かつ長期間の資金システムへの移行が求められている。これは、研究基盤へより戦略的な投資を可能とする
だけではなく、有期契約や不安定な雇用によって引き起こされる意図しないプレッシャーを削減する手助けにもなる。最終的には、これにより研究者
は、ネットゼロのような課題に取り組むこと、英国中の健康や社会的成果を改善すること及び研究をビジネスにおける革新的な新たな解決策に変える
ことなど彼らが最も得意とすることに集中することができる。

 
当該報告書及び提言は、大学(すべてのキャリアステージの研究者を含む)、資金提供者及び出版社の100人近い代表者との対話とインタビューに
基づいている。当該報告書には、研究及び研究者が目標を達成するための最も良い環境を作り出すためにラッセルグループ及びその他の場所で成功した
プログラムに基づいて提案されたアイデアのツールキットが添付されている。

 
ラッセルグループの大学は、英国の高等教育機関で研究を実施する全研究者の半分が所属する国の主要な研究大学として、前向きな研究文化と環境
を推進する上で中心的な役割を担っている。

 
※ラッセルグループ:英国国内で最高水準の研究レベルを持つ24大学で構成される団体。


ラッセルグループ: Russell Group sets out proposals to boost working environment and culture in research


地域 西欧
イギリス
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価
大学・研究機関の基本的役割 研究
人材育成 研究者の雇用
研究支援 研究助成・ファンディング