2021年4月21日、大学入試機関(UCAS)は、予想成績ではなく、最終成績を基にしたオファーを受け取り、学生の成績に影響を与えるとされて
いる大学入学資格取得前の無条件オファー(※)を排除する可能性のある大学入学選考の新たなモデルを発表した。
本日発表された報告書「Reimagining UK admissions」によると、学生はこれまでのように UCAS に出願書類を提出するが、大学は、学生の試験
結果を受け取ってから彼らにオファーを出すという入学資格取得後のオファー方法を提案している。学生は、手にした結果により新たな機会を
調査するチャンスも得ることができる。しかしながら、UCAS は、その提案はそれらを届けるために克服されなければならない以下の3つの主要
課題と並行して検討される必要があると警告している。
- 留学生の出願プロセスとどのように連携するのか。
- 最終成績取得後からオファーが作成されるまでの期間において、学生が学校やカレッジからのサポートを受けることをどのように保証
するのか。 - 英国全体の大学入学選考モデルの利点をどのように維持するのか。
当該提案は、2年にわたるUCASの広範囲に及ぶ取組の結果であり、15,000人近くの出願者の意見が含まれている。調査対象学生の70%は今もなお
試験前に出願が行われるシステムを支持している。
UCAS の報告書は、大学入学選考の2つの異なったモデルへの見解を求めている資格取得後の大学入試の導入についての 教育省(DfE) の協議
終了の数週間前に発表された。
UCAS は、DfE により提案されたモデルの一つのバリエーションを支持しているが、学生による質の低い決断及び中退率の増加につながる可能性
があることから、プレッシャーのかかる時間枠で、学生が試験の後、出願及びオファーを受け取ることの両方を行うことに関するいかなる変更
に対しても強く警告した。当該報告書には、サイクルの後半に出願をした学生、選択された大学との関係性がより乏しい学生が、1月までに出願
した学生より中退する可能性があるという新たな研究が含まれている。
※ 無条件オファー:英国の大学入学許可システムにおいて、大学側は出願者の所属する学校があらかじめ提出する「予測成績」に基づき、
試験の前に合否判定を行う。この時に、志望する大学が指定する科目において基準に達している、面接を受けるなどの条件をクリアすれば
合格を認められるのが「条件付きオファー」であるが、「予測成績」のみによって合格が決まるのが「無条件オファー」である。
大学入試機関(UCAS): UCAS sets out ways to enhance how students make their university choices
地域 | 西欧 |
国 | イギリス |
取組レベル | 政府レベルでの取組 |
行政機関、組織の運営 | 政策・経営・行動計画・評価 |
大学・研究機関の基本的役割 | 教育 |
人材育成 | 入試・学生募集 |
統計、データ | 統計・データ |