【ニュース・イギリス】英国の大学院学位に世界的な需要

 
2022年6月9日、英国大学協会(UUK) は新しい報告書を発表した。経済協力機構(OECD)高等教育統計局(HESA)のデータを基に、英国および海外の英国トランスナショナル教育を通じて、英国の 大学院研究(PGR)の学位に関する留学生の需要の現状を調査し、その傾向、機会、課題を知ろうとするものである。その結果として、この報告書では、英国の PGR を支援するため、いくつかの高等教育機関と政府のための重要なポイントを挙げた。

 
今回のデータから見らえる主な傾向:

  1. 英国は、外国人博士課程の学生獲得においてドイツやカナダからその地位を奪われそうである。
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  3. 非 EU 加盟国、EU加盟国ともに大学院生の数は2013/14年学事年度はピークに達し、その後変動がある。
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  5. 非 EU 加盟国からの大学院生、特に中国からの学生は、英国の全体的な採用実績に貢献している。
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  7. 2017/18年学事年度を比較すると、学費の主な財政資源として、教育機関の自己資金、海外政府からの資金、UK リサーチ・イノベーション(UKRI)からの資金提供が減少している。しかし、学生自身の自己資金は上がっている。
     
    •2020/21学事年度にかけて、自己資金の進学者が増え、これは主に中国からの増加からきている。
    •英国以外からの博士課程進学者の学費の財源は、機関の自己資金が2番目に多く、中国からの留学生がおおよそ4分の1貢献している。
    •授業料の主な原資としての海外政府資金は、2018/2019学事年度でピークに達しており、その後ほとんどの国において減少している。
     しかし、ガーナとエジプトは除く。
    •UKRI が支払う授業料の資金は、2017/2018学事年度以降すべての研究会議において下がってきている。EPSRC のみが2020/21学事
     年度において博士課程留学生において上昇した。
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  9. 英国のトランスナショナル教育(TNE) の大学院研究学位の需要は過去10年で伸びてきている。その半分が、遠隔学習、柔軟学習、分散学習で学んでいる。報告書で上げている推薦事項:
     
    •PGR の留学生の誘致における障害を理解するため、さらなる定性的調査を行う。
    •英国の科学とイノベーションのため博士課程留学生の役割と価値を明確にする。
    •博士課程の誘致支援のため、柔軟な資金提供先を可能とする、十分な資金を持つ研究エコシステムの構築。
    •国内の能力を高め、新しい潜在的な市場を形成するために、共同取組の構築と TNE のパートナーシップを活用する。
    •英国の貿易関係を戦略的に活用し、共同出資プログラムを設立する。
    •PGR の採用の際に留学元とコース(科目と形態の両方)を多様化する。

 


英国大学協会(UUK)global demand uk postgraduate research


地域 西欧
イギリス
取組レベル 政府レベルでの取組
国際交流 学生交流
統計、データ 統計・データ