【ニュース・イギリス】高等教育自殺予防に対する政府の計画の一環として、ONSが新しい統計を発表

 
2022年6月7日 、University Business は 英国国家統計局(ONS)による高等教育での最新自殺率の発表により、大学の指導者がよりよい防止活動を行うために定期的なデータが必要であると大学大臣から求められたことを伝えた。

 
ONS は、政府が昨年この問題の対処の更新をして以来、初めて高等教育における自殺に関する統計を発表した。

 
2021年6月、大学大臣である Michelle Donelan 氏は政府省庁、地域機関、慈善団体、高等教育機関、遺族などの関係者を集めて懇談会を開催し、議論すべき問題のよりよい理解や、どのように効果的な防止処置を行うかを特定した。

 
この会合での成果の一つとして、Donelan 氏は ONS に対して大学の指導者がより効果的に予防処置をとる方法を理解するため、学生の自殺データの分析をより定期的に行うことを要請した。

 
2020年学事年度の終了までに、イングランドとウェールズの高等教育の学生で64人の自殺が記録されている。学生10万人当たり3人という自殺率に相当し、一般の同年代よりも大幅に低い割合となっている。

 
これは過去4年間の中でも最も低い割合であるが、年間を通して少ない数字のため、統計的にはっきりとした違いを特定することは難しい。

 
より重要で、自殺防止に関する政策に影響を与えると思われるのは、大学学部の1年生男性に関する数値である。2017年から2020年までの間に、そのグループの自殺率は10万人当たり7.8人で、その他の学年の学生(10万人当たり4.3人)と比べて割合が高くなっている。

 
昨年の懇談会を受けて、Donelan 氏は 学生局(OfS)に対して、今年度の学事年度に学生のメンタルヘルスとして1,500万ポンドを配分するように要請し、大学の指導者に大学協会(UUK)が主導している Suicide Safer Universities 制度の採用と適応を求め、自殺防止のための措置を築いた。

 
自殺防止に関する大学の方針と実践に関する調査が開始され、追加資金や支援が必要とされる部分を特定することに役立ち、一方、OfS は、学生の健康や心体の健全さに貢献する「Student Space」に対して360万ポンドを投資し、1対1のテキスト(ショートメール)、ウェブチャット、電話、メールによる支援を提供している。

 
「すべての数字の裏には計り知れない悲劇が隠れている。引き裂かれた家族、愛する者の悲しみは決して癒えることがない。」と Donelan 氏は述べた。

 
「発表された情報は政府、大学、NHS に対する高等教育における重要な自殺防止活動の改善に役立ち、自殺をより明確に理解することに役立つものである。」

 
「学生のメンタルヘルスと心体の健全さの保護は私にとって大変重要なことであり、これらの悲劇を予防することは、大学やその職員が私と同様に気にかけている。メンタルヘルスで困っているすべての人たちに助けを求めることを勧める。あなたのための助けはここにある。」


Office for National Statistics: 
Estimating suicide among higher education students, England and Wales: Experimental Statistics: 2017 to 2020

 
University Business: 
New ONS figures part of government plan on he suicide prevention


地域 西欧
イギリス
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