【ニュース・イギリス】REF2021: 英国の大学研究の質が世界のトップであることを示す新たな証拠(2)

 
並外れた成果

 
英国の4つの高等教育財政機関を代表して、REF運営員会の議長でリサーチ・イングランドの理事長である Steven Hill 氏は下記のコメントを寄せている。

 
「本日の結果は英国が研究における世界のリーダーである立場を再び強化し、国際的な解説者の見解を裏付けるもので、広い分野において世界の研究リーダーシップに向けた我々の軌道を強調している。今回の結果は英国の研究の並外れた成果を示し、研究に対する公共投資の大きな見返りを表している。

 
REF は、研究からの影響を捉える最前線にあり、かなりの範囲の利点を示している。インパクトの事例を通じて語られる、英国全土と世界中の人々の生活に生じた本当の違いは、多くの場合、控え目であり、現時点では、これらの重要な例は、Covid-19に対する私たちの大学の顕著な貢献として提供されている。

 
大学とその職員は Covid-19 において様々な方法で対応しなければならなかった。REF2021 を実現するために資金提供機関と彼らの取組は相当なものであった。前例のない状態の中で資料の提出者とその専門家委員会の両方の素晴らしい貢献があったからこそ厳格で時期にあった結果を出すことができた。」

 
備考:

  1. REF はイングランド、スコットランド、ウエールズ、北アイルランドの4つの高等教育財政資金機関、リサーチ・イングランド、スコットランド財政会議(SFC)、ウエールズ高等教育財政会議(HEFCW)、北アイルランド経済省(DFE)によって実施されたものである。REF2021は、それらの財政資金会議に代わりリサーチ・イングランドに拠点を置き管理された。
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  3. 前回 REF が実施されたのは2014年である。これは、以前の英国の研究評価(RAE)に代わるものである。
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  5. 今回の結果は、大学の研究実績に関する比較基準と公開情報を提供する。またこの情報は4つの高等教育財政会議が大学への研究資金分配(2022/2023年度で年間約20億ポンド)に利用する。
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  7. REF の結果は2022年5月12日00:01以降に公開された。www.ref.ac.uk
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  9. 今回のプレスリリースでの記録は英国全体のものである。(イングランドの地域別は除く)
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  11. REF の「提出に関するガイダンス」(REF2019/01)にあるように英国の機関で高等教育機関(HEI)の定義と合致すれば、REF への参加は可能である。
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  13. REF は分野別の専門家による審査方法を取っている。4つの主となる専門家の下で34の準審査委員は提出物を審査し、その質に関して判定する。審査委員は38人の国際メンバーと220人の研究利用者を含む900人の学者で構成されている。
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  15. 157の高等教育機関が参加し、34の委員会に対して合計1,878件の提出があった。機関提出は一つの委員会に対して4人の研究者が提出したものから、30もの委員会に対して3,000人以上の研究者が提出したものまで様々である。
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  17. 結果は 4*から未分類までのそれぞれの質が判定され、提出された活動内容をの割合を示す「全体的な質の分析結果」として作られる。その質の内訳は:
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    • 4* 世界レベル
    • 3* 国際的に優秀
    • 2* 国際的に認知
    • 1* 国内的に認知
    • U  未分類

     

  19. 各提出物への全体的な質分析は評価された3つの要素から算出される。
  20. 1.研究の質の成果。全体的な質分析の60%を占めている。委員会は185,594件の提出研究の成果を審査した。
    2.研究の社会的、経済的、文化的な影響。これは全体の質分析の25%を占めている。6,781件が影響事例を審査された。
    3.研究環境。全体的な質分析では15%を占めている。委員会は提出された環境内容、研究成果と博士号に関する統計データを審査した。
     機関の全体的な環境に関する内容が提出され、審査員の評価の参考とされた。

     

  21. 2016年の Stern 卿の主導で行われたREF2014の独立したレビューでは、REF2021 に向けて対象となる職員や成果に関する提出方法を含む大幅な変更を導入した。この変更によって、評価結果は国内で研究の質に関して異なる見解を意味し、特に成果について前回と今回の2つの評価の結果は単純には比較できない。
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  23. REF の成果は質の分析として利用される。各高等教育機関が提出した結果を公開している。各評価分野(UoA)内では提出機関はアルファベット順に記載されている。REF チームと英国財政資金会議は REF の結果にからトップテン大学やランキング表を作成することはない。
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  25. 2014年から2020年の英国研究実績に関する広範な証拠の情報源は Clarivate Analytics である。今後の分析結果は REF のウエブサイトで公表される。
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  27. 更なる詳細は、以下の URL からwww.ref.ac.uk

研究評価制度(REF): こちら から

 


地域 西欧
イギリス
取組レベル 政府レベルでの取組
研究支援 研究助成・ファンディング、研究評価