【ニュース・イギリス】期待の高い研究支援局の初代長官が辞退、政府に打撃

 
2022年3月17日 SKY News は、先月、先端研究インベンション局(ARIA)の初代長官に就任が決定した Peter Highnam 博士が、個人的な理由により長官に就任しないことを決意したことを伝えた。

 
英国の新しい高リスク科学研究機関を好調にスタートさせるという政府の希望は、6週間前に長官として任命されていた Peter Highnam 博士が、就任の辞退をすることで、打撃的となった。

 
SkyNews では、米国国防高等研究計画局(DARPA)の副長官である Peter Highnam 博士が ARIA の長官職に個人的な理由で就任しないことを決定したことを伝えた。

 
関係者によると、Highnam 博士は ARIA には顧問として今後引き続き関わる可能性が高いとしている。また、政府は今後、ARIA の初代長官の候補者の最終選考を再開する予定である。

 
今年2月の Peter Highnam 博士の長官就任の発表では、ビジネス大臣の Kwasi Karteng 氏によって「英国の大きな勝利」として歓迎されていた。

 
「彼の専門的な方向性は科学や技術の境界線を引き続き押し出し、高リスクのプログラムへの資金提供を保証し、機関形成につながるであろう。Highnam 博士の指導のもとで、ARIA は、研究開発の恩恵が何世代にも渡り社会や経済に影響し、この機関が投資する技術、発見、製品やアイディアが明日の産業を作り出すことを保証するだろう。」と Karteng 氏は当時述べた。

 
英国の新しい、「ハイリスク・ハイリターン」のこの機関は、初期予算が8億ポンドあり、昨年の設立に関する発表によると、英国が「世界の科学超大国の地位を維持」することを目的としている。ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS) は昨年2月に、ARIA は「研究で失敗する自由はしばしば成功の自由であることを認識することで、通常よりかなり失敗に関しては寛大である。」と述べている。

 
ARIA の使命は「想像を掻き立てるような発明家」が導く「難しい取り組みではあるが、実現すれば大きな効果をもたらすような、壮大なプロジェクトを焦点に当てる。」と BEIS は付け加えた。

 
新しい局である ARIA は Boris Johnson 首相の元上級顧問で、昨年その職を去った後でも首相に対しての圧力をかけている Dominic Cumming 氏が考案したものである。

 


SKY News: Blow to ministers as first boss of ‘moonshot agency’ ARIA abandons job


地域 西欧
イギリス
取組レベル 政府レベルでの取組
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