2022年1月31日、UPP Foundation は 学生未来委員会の留学生の経験に関する報告書で、国際的競争力の維持には留学生に対する雇用の対策を最優先課題にすることが重要で、英国にとって留学生の就職支援が大きな可能性を持つ分野であることを強調した。
英国が将来も留学先のトップ争いに参加し続けたいのであれば、留学生の就職をサポートする全国的なキャンペーンを行うべきである。その中で、留学生が帰国する際に、卒業後の様々な機会に関する情報を共有し、海外の雇用主との健全な繋がりを築くことは、サポートをする上で大きな改善となる可能性がある。
留学生で卒業後は英国に滞在し、就職することを決意した場合、外国人卒業生を雇うためには、雇用主は留学生の新しいビザの規則や外国人雇用機会を理解する必要があるなど、いくつかの障害がある。
この委員会の討論会に参加した7つの異なる大学の60人の留学生は、COVID-19 からの再スタートとして雇用が最も最優先されるべきという明確なメッセージを出した。
それを現実にするために、報告書では下記の内容を提言している。:
大学の役割:
- 地元や国内の企業と提携し、知識交換パートナーシップや、留学生のための新しい雇用機会をまとめる役割をもつ専属の留学生就職担当者を設ける。
- 外国人卒業生がキャリアの初期段階に入る際に、国内外を問わず、雇用の可能性に関するサポートを提供する。
- 母国で就職を希望する外国人卒業生へのサポートを充実させる。
政府の役割:
- 外国人卒業生の就職機会となる可能性のある地域貿易支援と提携し、Sheffield China Gateway Scheme のような取り組みの発展をどのようにサポートするか検討する。
- 英国の国際教育戦略の一環として、雇用主を対象としたキャンペーンを積極的に行うようにする。
- 高等教育統計局 (HESA)による留学生の卒業後の成果データや他の統計資料を通じて、すべての大学で、外国人卒業生の成果データ閲覧ができるようする。
支援団体からの支援として:
- 母国で就職を希望している外国人卒業生のため、リソースを配分する。
- 雇用支援に関連する優れた実例を共有する。
- HESA 等は、非 EU 圏の卒業生の成果調査を中止するという決定の影響を注意深く監視するべきである。
元 University of Lincoln の学長で学生未来委員会の委員である Mary Stuart CBE 教授のコメント:
「報告書にある多くの提言を見ると、リソース配分の転換が必要であることは間違いない。もし政府や雇用市場分野が我々の市場の拡大を希望するのであれば、市場だけでなく、学生全体に対してもっと投資をする必要がある。留学生は英国の教育、施設、研究に大きな貢献をしているが、そのことは留学生自身の文化や状況に合わせて、進路指導を提供する専門スタッフの数を十分に確保している、ということを反映しているとは限らない。学生は卒業後に良い雇用先を求めることがもっとも望むことであるので、この分野で英国は主導権を握るべきである。」
地域 | 西欧 |
国 | イギリス |
取組レベル | 政府レベルでの取組 |
大学・研究機関の基本的役割 | 教育 |
国際交流 | 国際化 |
人材育成 | 学生の就職 |