2020年3月10日、高等教育統計局(HESA)は、優秀学位(first もしくは upper second class)で大学を卒業した者は、大学を卒業していない
者及びより低い成績で大学を卒業した者より収入が多いという研究成果を公表した。
高等教育統計局(HESA)とウォーリック大学経済学部の研究者は、大学を卒業した者と大学を卒業していない者の収入についての比較を行った。
優秀学位 で卒業した者の割合が伸びていることを考慮し、より低い成績で大学を卒業した者との比較を行い、優秀学位 で卒業した者への収入
の変化について分析を行った。1970年生まれの優秀学位で大学を卒業した者は、26歳時点で大学を卒業していない者より20%収入が多かった。
なお、優秀学位ではない(lower second class 以下)より低い成績で大学を卒業した者の当該割合は14%であった。
当該研究者は以前、時が経つにつれて大卒の恩恵が減っていることを発見している。1990年生まれの人々を対象とした同様の比較によると、優秀学位
で大学を卒業した者は、26歳時点で大学を卒業していない者より14%収入が多かった。一方で、優秀学位ではないより低い成績で大学を卒業した者
の当該割合はたった3%であった。
同研究によると収入の全体的な減少は、専門的な職業より専門的ではない職業の収入の伸びが強いことが主な要因であることがわかった。
また、6%から11%という、より高い成績で卒業した者とより低い成績で卒業した者の収入における格差の増加は、少なくとも upper second class
の優秀学位より上の学位で卒業した者に焦点を当てた採用と関係している可能性があると示唆している。
さらに、当該研究では、first とその次に高い upper second class(2:1)、upper second class(2:1)とその次の lower second class(2:2)
の収入について比較を行った。
1970年生まれの少数の first の優秀学位で卒業した者に基づく暫定的な調査結果によると、first の学位を取得した者は upper second class(2:1)
の学位を取得した者より、相対的な利益は最大で3%減少していることがわかった。
当該著者は、これは、より多くの卒業生に first の優秀学位が授与されるようになったという長期的な傾向による可能性があると述べている。
一方で、upper second class(2:1)の学位を取得した者は lower second class(2:2)の学位を取得した者より、相対的な利益は最大で8%
増加している。
高等教育統計局(HESA): Research shows decline in ‘graduate premium’ less pronounced for 1st and 2:1 degrees
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