【ニュース・イギリス】大学はEU離脱による頭脳流出を懸念

2017年1月9日、大学組合(UCU: University and College Union)は、英国高等教育機関の講師、教授1,000人超を対象に実施した、高等教育研究法案とEU離脱が高等教育に与える影響についての調査結果を発表した。これによると5人に4人(81%)は高等教育・研究法案について、新たな機関に容易に学位授与の権限を与える政府の計画は英国高等教育に悪影響を与えると回答した。

 

調査はYougov(英国に拠点を置く国際的なインターネットベースの市場調査会社)に依頼したものである。

 

4分の3(76%)の回答者は、教育評価制度(TEF: Teaching Excellence Framework)と授業料をリンクさせることは高等教育に悪影響を与えると答えている。またTEFにおける教育の質の評価基準に疑いを持っている者が多いことも明らかになった。

 

この結果を受け、UCUは政府に対して、新規参入機関に学位授与の権限を与える前に高等教育の実施状況記録の提出を求めるよう要求した。

 

また、42%の研究者(EU出身の研究者では76%)が英国の高等教育機関から離れることを考えていると答えている。さらに、回答者の29%がすでに英国を離れた者を知っており、44%が国民投票の結果、研究助成金へのアクセスができなくなった研究者を知っていると答えた。回答者の90%は、EU離脱は英国高等教育に悪影響を与えると答えている。

 

University and College Union:Academics’ survey shows little support for HE Bill amid Brexit brain drain fears

地域 西欧
イギリス
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 質の保証
その他 その他
統計、データ 統計・データ