【ニュース・イギリス】変性疾患や難病に対処する新しい日英間研究協力

 
2019年1月10日、ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS:Department for Business, Energy & Industrial Strategy)は、日英両国の医学研究者が、糖尿病、心疾患、関節炎のような、患者を最も衰弱させる変性疾患の一部のための治療についての研究を推進するために力を合わせることを確認したと発表した。

  • 新しい日英の研究プログラムが慢性変性疾患の患者の治療を助け、新世代の生活補助製品やサービスの開発のために日英の企業を結びつける。
  • 両国はまた、科学とイノベーションに関する新たな提携並びにビックデータ及びロボット工学の倫理的な使用に合意。
  • このことは、英国の新産業戦略*と、日本における同様の戦略であるSociety 5.0(ソサエテイ5.0)の一部として、科学とイノベーションにおいて双方の強みを結びつけることを目的とする。

英国のMay首相、ビジネス大臣Greg Clark氏、そして日本の安部首相は、両国のすべての分野を変革し、人々に長寿をもたらし、より健康な生活を可能にする、新しい技術とイノベーションを推進するための、3,000万ポンドの新たな研究協力を発表した。
 
この研究協力には、英国医学研究会議(MRC:Medical Research Council)と日本医療研究開発機構(AMED)による、再生医療を進歩させるという1,000万ポンドの事業も含まれている。この研究は、人間の健康における重要な再生過程を理解することや、研究から患者を治療するための道具や技術を生み出すことに役立つことになる。これは、脳腫瘍や白血病を含む様々なタイプの癌に対して用いられる治療法や、運動ニューロン疾患やパーキンソン病、多発性硬化症を含む変性疾患によって引き起こされる障害の回復に繋がる可能性がある。
 
新規企業も含む英国と日本の企業は、新しい世代の生活補助製品を開発し、世に示していくために協力することで、これを支援することになる。人工知能やロボット工学を生活補助に用いることに焦点を当てた共同の競争を通し、企業は安全で、倫理的で、人工知能を備えた家庭環境を作ることを支援する資金を得ることができる。さらに、英国は、日本が主催するWell Ageing Society Summitや、痴呆症のための世界円卓会議にも参加していく。
 
GOV.UK:New UK-Japanese research partnership to tackle degenerative and incurable diseases

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