【ニュース・イギリス】国立大学産業センター(NCUB)、新たな報告書「State of the Relationship 2020」を発表(1)

 

 
2020年12月15 日、国立大学産業センター(NCUB)は、新たな報告書「State of the Relationship 2020」を発表し、その中で「Covid-19の
ワクチン接種が先週から始まったとき、学術界と産業界の協力の価値が、これほど明確に示されたことは今までほとんどなかった。

 
我々が、徐々にCovid-19による健康危機から切り抜け、コロナ禍による経済と労働市場への非常に大きな影響に正面から立ち向かい始めるとき、
学術界と産業界の協力は、これらを再び回復をさせるために必要になる。」と述べた。

 
しかし、大学と企業の両方が、それぞれの環境での活動における混乱に直面しているため、これらの協力は今後数年間弊害に直面するとしている。

 
本日発表された当該報告書では、大学と企業の25の指標についてレビューを行い、2017年から2018年の間の大学と企業の協力に関するデータ
を分析している。

 
当該報告書によると、英国全体で協力の数が約10%急増し、協力して行う活動への資金が増加していることを示しており、コロナ禍になる前は、
大学と企業はこれまで以上にお互いに協力していた。この協力が明らかに、迅速かつ効果的、そして協力してこの危機に対応する手助けになった
と分析している。

 
ただし、2020年12月まで話を進めると、見通しはより不明確である。

 
当該報告書には、どのようにCovid-19が協力に影響を与えているのか、今後数年間でどのように優先事項がシフトしていくのか、またはどのように
シフトさせるべきかというような、多くの大学と企業のリーダーの視点を含んでいる。

 
大学と企業の間のいくつかの協力形態が弱体化するかもしれないという憂慮すべき兆候がある。多くの企業と大学は、差し迫った課題に集中しており、
対外的に協力をより少なくするように思われ、協力のために使用できる資源が最も必要とされるとき、それがより少なくなるのではないか
と懸念される。

 
ケンブリッジ大学の Tomas Coates Ulrichsen 氏とNCUB が夏の間、Covid-19 がどのように彼らのイノベーション活動に影響を与えたのか
を理解するため、大学と企業に調査を行った。

 
これによると、ほとんどの大学で小規模の企業との協力が減少していることを示す一方で、5分の2の企業が、外部の協力より内部の研究開発
の投資を優先することを予測している。

 
これらの傾向は避けられない。そのため英国の企業、大学そして政府は一緒になって、この危機的な時期に協力を支援し、かつ奨励する環境
を構築するために共に取り組まなければならない。
 


国立大学産業センター(NCUB): NCUB’s State of the Relationship Report 2020


地域 西欧
イギリス
取組レベル 政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価
国際交流 国際化
その他 その他
社会との交流、産学官連携 産学官連携