【ニュース・イギリス】中国に留学する英国人学生が急増

2016年9月14日付けのインディペンデント紙によると、学位取得のため中国へ留学する英国人学生の数が急増しており、留学先として中国は今後2~3年以内に英国を越すと専門家は予想している。

 

2015年に中国に留学した学生は39万7,000人を超え、これは過去10年で2倍以上の伸びである。これにより、中国の留学生受入数はカナダ、ドイツ、フランスを押さえて世界で3番目となる。そのうちの英国人学生数も同期間で3倍以上に増えている。

 

この傾向は中国政府の後押しもその一因と考えられ、高等教育の基準が上がり、奨学金プログラムも増えている。中国政府は過去数年、留学生誘致に多額の投資をしており、奨学金の数は2006年比で5倍に増えた。昨年の新規留学生の40%は中国政府の支援を受けていた。

 

Student.comの調査報告によると、中国は2020年までに、現在留学生受入国として2位の英国を上回り、いずれは米国とトップを争うことになると予想される。

 

リバプール大学による別の調査では、英国のEU離脱によって、英国の大学がグローバルパートナーを東の方に求めることになり、その数は増加し続けると見られている。

 

中国は特にビジネスや経済関係の学位取得を考えている若者にとって魅力的な留学先とされており、その教育レベルは高いと考えられている。

 

在中国のブリティッシュカウンシル報道官は、“中国政府は教育に巨額の投資をするとともに、世界経済や政治面におけるキープレーヤーとしての地位を築き上げてきている。中国が魅力的な留学先として浮上してきたことは驚くべきことではなく、学生の間でも雇用者に認められる教育と競争的経験が得られる場所との認識が高まってきている。”と述べた。なお、以前からブリティッシュカウンシルは、若者の就職が見込める国として中国を称賛していた。

 

INDEPENDENT:Number of British students choosing to study in China soars

 

○Student.Comの調査結果:
China’s Rapid Rise As An Academic Destination

地域 西欧、アジア・オセアニア
イギリス、中国
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
国際交流 国際化、学生交流