【ニュース・イギリス】ラッセルグループ大学がTEFの結果に抗議

2017年6月27日、高等教育専門誌のTimes Higher Educationは22日に発表された教育評価制度(TEF:Teaching Excellence Framework)の結果に不満なラッセルグループの大学、Liverpool, Durham, York, Southamptonが抗議をすることを発表した。

 

Times Higher Educationの世界ランキング200位に入るLiverpool大学, Southampton大学は、最低の評価である銅と評価されたラッセルグループの3大学のうちの2つである。3つ目の大学であるLondon School of Economics (LSE)は、現在態度を明らかにしていない。
DurhamとYorkはそれぞれ銀と評価されたが、いずれも卒業生の雇用、学生満足度やコース修了率、それに15ページに及ぶ説明文の扱いに対して抗議すると述べている。
抗議の多くは15ページの説明文の扱い方と審査委員の間で評価基準が異なったのではないか、が焦点となっている。
Southamptonの学長であるChristopher Snowdon卿は「評価基準は根本的に欠陥があり、結果は論理的でない」と抗議している。

 

しかしTEFを担当している英国高等教育財政会議(HEFCE:Higher Education Funding Council for England)は「大学は”明らかな手続き上の瑕疵”についてのみ抗議ができ、TEFの根拠となる原理原則や審査委員の判断には抗議できない。」と述べている。
オックスフォード大学高等教育政策研究センター(Oxford Centre for Higher Education Policy Studies)のFarrington教授は「TEFは自主参加であり、参加したものはTEFの評価に関する条件を受け入れているはずである。今頃になって評価過程に間違いがあったというのは大きな問題で、ならば最初に警鐘を鳴らすべきだった。技術的な欠陥があったとしても簡単に修正できることであるし、この結果を覆すということは考えられないことである。」と述べた。

 

Times Higher Education:TEF:Russell Group universities to appeal results

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