【ニュース・イギリス】インフレに伴い学生ローンの金利上昇

 
2018年4月18日、BBC Newsはイングランド、ウェールズ、北アイルランドの学生ローンの利率が最大6.3%にまで上昇するとして、以下のような記事を掲載した。
 
これは、小売物価指数(RPI:Retail Prices Index)の上昇によるインフレに伴うものである。現行利率である6.1%からの利上げは、この9月から、2012年に導入された(学生ローンの)制度を利用している学生や卒業生に影響を及ぼす。この利上げは、政府が18歳以降の教育制度及び資金配分の見直しを行っているのと同時に生じたものである。
 
なお、3月の小売物価指数の上昇率は、本年9月入学者分の学生ローンの利子を決定することにも用いられる。
 
この秋に学生生活を始める、または継続している者は、学業を開始した時点から卒業後の4月までの期間について、6.3%の利子を課される(注:英国では現在、ほとんどの学生が政府の学生ローンを借りて大学に入る仕組みとなっている)。これは、RPIの分3.3%に加えて(本来の利子)3%ということである。
 
学生ローンは、収入額が一定の値を上回ったところで返済が始まる。政府はその値を2万1千ポンドから2万5千ポンドに引き上げると今月上旬に発表した。
 
卒業生の場合、利子は、卒業後の年収により3.3%から高所得者の場合で上限6.3%までのスライド式である。返済額は収入に基づくものであるため、この利上げで毎月の返済額に変更はない。しかし、30年間の返済期間で支払う返済総額が増える可能性がある。
 
また、今回の利上げは、2017年9月の4.6%から6.1%への大幅利上げに上乗せされる形である。
 
BBC News:Student loans interest rate to rise in line with inflation

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