【ニュース・イギリス】イングランド高等教育財政会議(HEFCE)が職業課程用の初の指標を導入

 
2018年2月9日、イングランド高等教育財政会議(HEFCE:Higher Education Funding Council for England )は、OSCR(the occupations subject concentration ratio)という、それぞれの職業課程がどの程度実務に結びついているかを比較する新しい指標の導入を発表した。OSCRは、高等教育機関の卒業生の就業・進学先のデータ(DLHE: Destination of Leavers from Higher Education Survey)を用いて、2013/14学事年度と2015/16学事年度の卒業生について全科目を算出している。
 
医学、歯学、看護学など、各課程のうち10%は非常に実務的であるとされた。次の10%である土木工学、情報技術、造園設計などがまずまず実務的であるとされている。それ以外の学科の卒業生は、卒業後6ヶ月の間に幅広い数の仕事に就いており、これらの分野はより実務性が低いことを意味している。
 
OSCRを用いた分析によると、より実務性が高い職業課程の卒業生は、課程で学んだ技能を用いる、より収入の高い職業に6ヶ月以内に就業する機会に恵まれている。
 
また、実務性が低くても、数学や物理学、経営学など、卒業生がキャリアの早期段階において前向きな成果も経験する科目があることが分かった。
 
HEFCEは、各科目がより実務性の高いものであるべきであったり、より実務性の低いものであるべきであったりといったことを示す意図はない、としている。より実務的な科目は卒業生の早期キャリアを制約する一方、あまり実務的ではない科目は卒業生に幅広い選択肢を与える、とされている。
 
HEFCE:HEFCE introduces first ever measure of vocational degrees

地域 西欧
イギリス
取組レベル 政府レベルでの取組
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