【ニュース・イギリス】イングランドとウェールズで高等教育を受けている学生の自殺数の推計

 
2018年6月25日、国家統計局(ONS:Office for National Statistics)は、死亡記録と高等教育統計機構(HESA:Higher Education Statistics Agency)の学生記録とを用いて、イングランド及びウェールズにおける高等教育機関の学生の自殺数の推計を行った。この推計では、2001年から2017年にかけ、性別、年齢、民族的背景別で高等教育を受けている学生の自殺数が分析されている。全体数としては、ここ数年間の学生自殺率は、学生10万人あたり4.7人という値になっている*1
 
自殺率の傾向としては、女性より男性の方が高く*2、フルタイムよりパートタイムの方が高く*3、院生より学部生の方が高かった*4。また、初年度自殺率は他の学年よりも低く*5、人種別の平均ではアジア人系>白人系>黒人系となる傾向が見られる*6
 
(記 事)Estimating suicide among higher education students, England and Wales: Experimental Statistics
(データ)Estimating suicide among higher education students, England and Wales
 
*1 政府発表データ内table1
*2 政府発表データ内table2
*3 政府発表データ内table3
*4 政府発表データ内table4
*5 政府発表データ内table5
*6 政府発表データ内table10、ただしアジア人系と黒人系は母数が少ないため年毎の変動が大きい。
 
英国大学協会(UUK:Universities UK)はこの発表に関し、イングランドとウェールズの大学生の自殺率は同年代の一般的な人々に比べてより低い値を示してはいるものの、油断するつもりはないとしたコメントを6月26日付けで掲載した。

New data published on student suicide rates
 
(参考:同統計報告書に関するBBCの報道(図表入り))

BBC:University student suicide rates revealed

地域 西欧
イギリス
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大学・研究機関の基本的役割 教育
統計、データ 統計・データ
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