【ニュース・イギリス】イングランド、ウェールズ、北アイルランドで無条件合格数の増加

2018年7月26日、大学入試機関(UCAS:Universities and Colleges Admissions Service)は、進学資格を得る前に学部課程への無条件合格を提示される生徒の数が増加していると報告した。

 

UCASによれば、イングランド、ウェールズ、北アイルランドで無条件合格を提示される18歳生徒の数は、2013年の2,985人から2018年の67,915人へと過去5年で増加してきている。今年は、18歳生徒に示された合格のうち7.1%が無条件合格であり、近年見られる毎年の増加傾向が続いている。
18歳生徒の22.9%(58,385人)が最低でも1件の無条件入学を提示されており、これは2017年の値から29%も増えている。

 

今回、UCASは初めて出願周期の間に合格が示されるパターンの分析を行った。これは大学入学手順の透明性を保証するために現在進められている取り組みの一部でもある。
この分析では、18歳のイングランド、ウェールズ、北アイルランド出身の18歳の生徒が考慮の対象となっているが、それは彼らにとって進学資格を得る前に出願を行なうのが一般的だからである。
大学が入学を提示するとき、それは条件付きでもよいし、無条件でもよい。条件付きの場合は、普通、課程に受け入れられるために生徒にとって必要となるAレベル試験*やBTECなどの成績を特定する。無条件の場合は、学問的な要件はない。

 

無条件入学の提示は、常に入学手続きの一部であり、様々な状況下で利用されている。

その例として:

  • 入学基準を満たすような進学資格を既に有している成人学生に対して。
  • 作品の提出や面接・オーディションの通過後に出願を行なう芸術系課程の場合。芸術的才能は、伝統的な成績の等級よりも、素質のよりよい尺度として見られることが多い。
  • メンタルヘルスに問題を抱えた生徒を支援し、強いプレッシャーを伴う試験期間の間にそういった生徒が感じうるストレスを軽減するため。
  • 競争的な市場の中で、大学が生徒の関心を惹きつけ、留めておくための多様な手段の一つとして。

*高等教育進学資格テスト

 

UCAS:Increase in unconditional offers made to young people in England, Wales, and Northern Ireland

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