【ニュース・アメリカ・中国】MIT、ファーウェイ社及びZTE社との研究協力関係解消を発表

 
マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology:MIT)は2019年4月3日、同大学研究担当副学長のマリア・ズーバー(Maria Zuber)氏によるMIT教職員宛の書簡を大学ウェブサイトに掲載した。
 
この中では、中国大手遠隔通信企業のファーウェイ社(Huawei)及びZTE社に対する連邦政府による捜査が進められる中、セキュリティリスクの可能性があることを理由に、今後、両社との共同研究契約を新たに締結しないこと、現行の共同研究プロジェクトにおける協力を更新しないこと、及び、両社から研究補助金を受領しないことが発表されている。
 
また、国際共同研究の提案書を検討する際に、中国・ロシア・サウジアラビアとの協力に関しては、通常の国際プロジェクトよりもさらに厳しい審査手続きを取ることを明らかにし、特に、知的財産、データ・機密情報アクセス、国家安全保障、人権などの分野における審査を厳しくするとした。
 
ファーウェイ社との研究協力関係の解消は、MIT以外にも、2019年に入ってからオックスフォード大学(University of Oxford、英国)、スタンフォード大学(Stanford University、カリフォルニア州)、及び、カリフォルニア大学サンディエゴ校(University of California at San Diego)などが既に発表している。
 
なお、米国政府は、連邦省庁及びその請負企業に対して、ファーウェイ社の機器及びサービスの使用を禁止しており、米国以外にも、オーストラリア政府やニュージーランド政府が同様の禁止措置を取っている。
 
なお、ズーバー副学長からMIT教職員宛の書簡は、「New review process for ‘elevated-risk’ international proposals」から閲覧可能。
 
2019年4月4日
 
Business Insider:MIT cuts collaborations with Huawei and ZTE over security concerns
 

地域 アジア・オセアニア、北米
アメリカ、中国
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
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