大統領府科学技術政策局（Office of Science and Technology Policy：OSTP）のケルビン・ドローゲマイヤー（Kelvin Droegemeier）長官は9月16日、研究コミュニティ宛に書簡を送付し、米国研究機関の安全保障保護を目的としたOSTPの優先事項及び計画中の活動を通知した。
ドローゲマイヤー長官は、本書簡の中で、一部の国家による米国研究活動・環境の不正利用・感化・弱体化の試みに対する懸念を表明し、これらの攻撃に対する防衛として米国の政策・実践を慎重且つ適切に進化させる必要があるとした。
また、国家科学技術会議（National Science and Technology Council：NSTC）が2019年5月に「研究環境に関する合同委員会（Joint Committee on the Research Environment：JCORE）」を立ち上げ、
- アウトリーチ及び、連邦省庁・学術研究機関・企業・非政府機関・研究者・学生との協力の調整
- 連邦資金受給研究機関での研究参加における開示要件の作成・調整
- 学術研究機関のためのベストプラクティスの開発
- 研究機関におけるリスクの特定・評価・管理手段の開発
の4領域に重点を置いた研究安全保障に向けた取り組みを行っているとした。
なお、OSTPは、これらの問題をステークホルダーと協議するために、今後数カ月をかけて、学術研究機関において会議を開催する計画である。
Office of Science and Technology Policy: Letter to the United States Research Community
