【ニュース・アメリカ】NSF、過去最大且つ最強のスパコン「フロンテラ」構築に向けてテキサス大学オースティン校TACCに6,000万ドルを助成

 

米国科学財団(National Science Foundation:NSF)は8月29日、米国の科学工学研究コミュニティが使用する過去最大規模で最も強力なスパコン構築のために、6,000万ドルを助成することを明らかにした。

 

この最新の高性能コンピューティング(HPC)システム「フロンテラ(Frontera)」は、テキサス大学オースティン校(The University of Texas at Austin)のテキサス先進コンピューティングセンター(Texas Advanced Computing Center:TACC)に設置される。

 

同助成のフェーズ1では、「フロンテラ」の調達・展開のための資金が提供され、デルEMC社(Dell EMC)が提供する基本コンピューティングシステムとインテル社(Intel)のプロセッサを使用して、TACCがスパコンを構築する。「フロンテラ」が中央処理装置(CPU)を介して提供する能力は、これまでにNSFが資金を拠出したコンピューティングシステムの5倍以上である他、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)は、深層学習や分子力学などの研究分野における発見を促進することになる。

 

また、同大学の計算工学科学研究所(Institute for Computational Engineering and Sciences:ICES)に所属する教員が科学応用及び技術を主導し、カリフォルニア工科大学(California Institute of Technology:Caltech)やコーネル大学(Cornell University、ニューヨーク州)などを含む大学10校がパートナーとなり、同スパコン構築の取り組みに協力する。

 

なお、「フロンテラ」は、2019年夏までに展開・運用が開始される見込みで、宇宙創造の理解から原子レベルでの生物分子学的プロセスの探求まで、コンピュータモデル作成やシミュレーションの他、過去になかった規模でのデータ分析が可能となることなどが期待されている。

 

2018年8月29日

 

National Science Foundation:NSF awards $60 million for next-generation supercomputer

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