米国科学財団(NSF)は10月2日、新たな技術・プロセス・スキルを必要とする先進製造分野、特に、バイオ製造・サイバー製造・エコ製造と
いう新興分野における米国のリーダーシップを維持するために、未来製造業プログラムの下で新規プロジェクト24件に対し、シード助成・研究助成・
ネットワーク助成など総額約4,000万ドルを助成することを発表した。これらのプロジェクトには、全米18州及びコロンビア特別区に所在する
研究機関44組織が関与する。上記3つの未来製造業及びその助成に関する詳細は以下の通り。
- 未来バイオ製造業:治療用細胞・分子や医薬品、化学薬品、燃料の大規模生産を通して、より効率的且つ持続可能な製品を製造するために生物学を活用。また、バイオ技術をコンピューティング及びコミュニケーションに活用。助成受給プロジェクトでは、細胞ベースの
治療、薬物送達分子、プラスチックを食べる微生物由来の高分子、DNA分子に基づく電子機器などの新たな手法を開発。 - 未来サイバー製造業:人工知能(AI)、ロボティクス、予測モデルなどの分野における知見を活用し、あらゆる製造業の予測可能性・
信頼性・効率性を変革。助成受給プロジェクトでは、組立ラインの柔軟性、モジュール工法、量子・半導体技術製造の速度・信頼性などを向上させる新手法を開発するほか、製造業における人間とロボット・AIシステムとの相互作用及び複雑な技術との相互作用を研究。 - 未来エコ製造業:製造ライフサイクル全体において、エネルギー消費削減、健康・環境インパクトの低減、費用効率性の向上などに
貢献。助成受給プロジェクトでは、安全且つ持続可能性の高いセメント製造、新しいリチウム電池構造、硝酸塩廃棄物を窒素化学
物質に転換する新たな手法、建築物のライフサイクル見直しのため折り紙・切り紙・自己作動を取り入れた新たな設計手法などを研究。
なお、未来製造業助成受給プロジェクトリストは、こちらから閲覧可能。
10月2日
National Science Foundation: NSF announces investment in future of manufacturing